魚達は大海に放流された。【名探偵】 (ページ7)

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07.そこと繋がっているとは露知らず。ページ7

「…あの、あのねっ。けんごさん、よいしょってすわって、わたしのめをみて、まもるっていってくれたの。だからけんごさん、とってもいいひとなの！」

降「……ふはっｗああ、そうだなあ。こいつは顔で損してるタイプの良い奴なんだよ。」

五「お前はさっきからいちいち一言余計なんだよ。」

降「褒めてるんだぞ？」

五「余計な一言のせいで褒められてる気がしない」

うーん、本当に仲良いなこの二人。はっきりと物を言い合うし会話のテンポが良い。

「おっ、いたいた。おーい、降谷五十嵐ー」

「俺らあもう買い物済ませちまったぞー」

「…？どうした、迷子でもいたのか？」

「…あ！もしかしてあの子、噂のAちゃんじゃないか？！」

「「「えっ？！」」」

………えっ、まさか健吾さんって警察学校組の一員なの？！

いやまあその呼び方自体が特定の五人組のチーム名みたいなものだから厳密には原作にはいなかった健吾さんはその組内には含まれないかもしれないけど！

…ていうかそこそこの年齢の男の人達が揃いも揃って来るのがわんにゃんパーク、だと…可愛いかよ！いやもちろん犬好きの男の人多いから普通のことなんだろうけど！

「うわー、マジだ！五十嵐のこと怖がってねえ！」

「すげえ！大体の子供は五十嵐の顔見るとすぐ泣くのに！」

「…あんまり言ってやるなよ松田、萩…五十嵐真面目に傷付いてんだから」

「ほお…想像していたより随分可愛いお嬢ちゃんじゃないか」

すんげえわらわらしてる。シルクさん達に負けず劣らずわらわらしてる。頭数があるから当たり前なんだろうけど！

流石にどうしたものかと困ってしまい、私は屈み込んだままの降谷さんの後ろにさっと隠れてみた。

降「ほら、松田と萩がぐいぐい来るせいでAちゃんが怖がってるじゃないか。」

「えっ、五十嵐のことは怖くないのに？！」

「萩。やめてやれって」

「……むー。けんごさんはこわがられるのかなしいのよ。おにーさんたちわるいひと！」

「「ええ？！」」

そりゃ私だって最初は健吾さんの顔立ちを見て怖がったりしたけど、今は健吾さんが誠実で優しい人だって分かってる。

だから幾ら友達だからってからかいでちくちくしてるところは正直見ていて気持ちの良いものではなくて、私は自らの子供らしさを利用して二人のことを怒ってみた。

……そんなショック受けた顔されても撤回なんてしないよ！

「けんごさんはいいひと！ね？」

五「…ありがとう、A。」