100万回生きた俺。【ヒロアカ】 (ページ31)

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あけまして、【番外編】ページ31

クリスマスから6日。

12月31日は一年の終わりで、年が明けるまでにやり残しの無いようにする風習がある。

おせちを弁当に詰めた。

リュックに1泊分の着替えと、おせち弁当を入れて背負った。

何故こんなことをしているか、というと

朝のニュースの街中インタビューで、「貴方は誰と年を明かしますか？」のテーマをやっていたから。

で、俺が真っ先に頭に浮かんだヤツは爆豪。もちろん、爆豪だ。

俺をクソチビとか言って、顔を真っ赤にしながら俺の手を握る爆豪の姿を思い浮かべた。
ヤバい絶景。可愛い。

だから、年が明ける前に今年やり残したことをやろうと思った次第だ。

クリスマスには爆豪から色々なアプローチをしてくれた。

だから、俺も…その、なんだ……自分から一緒に居たいと伝えたい。

俺は家の鍵を閉めて、爆豪の家へ向かって電車に乗った。

3駅行ったところで降りて、Su○caをかざして駅を抜ける。

爆豪は今頃どうしているかな。コタツで丸くなってるんじゃないかな…。

早く会いたい。

俺は全力で爆豪の家へ走る。

駅からそう遠くない爆豪の家に着いた。

インターホンを押す。

ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

『あの、勝己の友達の逢坂です。勝己、居ますか？』

勝己、なんて初めて呼んだ。

居るかな。居る前提で来てしまったけど。

爆豪母「はーい、あぁごめんなさいねぇ、さっき出掛けたばかりなの…
伝言があるなら伝えるよ」

『……あ、そうですか。いえ、…大丈夫です。
すみません、失礼します』

居ないか。…はぁ。

まぁ、そう都合の良いようにはいかないだろう。仕方無い。

咄嗟に返した返答に暗い雰囲気を漂わせてしまったような気がする。

良かれ悪かれ積み重ねた人生の数をバックにしていようと、堪えきれない想いがあったようだ。

駄目だな、しっかりしろジジイ。何を今さら、ジジイが落ち込んでも爆豪は帰ってこない。

俺は溜息を付きながら、近くのカフェに入って珈琲を注文した。

奥の席に座って、苦い珈琲を啜る。苦い。今は特に。

まぁ、そういうときもあるさ。年賀状を書こう。

なんとか気を取り直した。

珈琲を飲みながら客を見渡した。爆豪、居ないかな…。居たら居たで驚きだが。

『ごふっ！？……』

居た。入り口に近い右側の席。

可愛らしいブラウンの髪の女の子と相席だった。

赤いニットにデニムのミニスカート、黒いハイソックスに底上げしたブーツの華奢な女の子。

衝撃が強すぎて咽せた。