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「――随分と個性の強い集まりかもしれん。この二人は中でも、比較的人当たりの良い人間を選んだつもりだ」
『はい、ありがとうございます……？』
個性の強い、か。彼はそう言うが、正直今の時点では私はそうは思っていなかった。
今まで――まぁたったの二日だが――に見た"代表"の方々は、どちらかというと思慮深く、寡黙に構えているイメージがあったからだ。
しかしそのイメージは、この後すぐにひっくり返ることになる。
「今日この後は、殿下からも好きに過ごしていいと言付かっているが……どうする、竜の間に行くか？」
『えぇ、出来ればそうしたいです』
「分かった。じゃあショッピ――ん？」
言いかけて、グルッペンさんは不意に言葉を止めた。視線は私たちを飛び越えてドアに向けられている。
ん？ と思って首をひねると――なるほど。ドアの向こうから、何やら言い合うような複数の声が聞こえてきた。
「……あいつら、来るなって言っといたのに」
呟いたのはオスマンさんで、彼はドアに歩み寄る。
それを目で追っていると、ぐいっと手を引かれた。驚いて振り向けば、ショッピさんが自身の背に隠すように、私を引き寄せたのだと分かった。
『(え……何事？)』
混乱すること僅か二秒。
オスマンさんによって、部屋のドアが開かれる。
うわっ、と誰かの悲鳴と共に、数人の男性が部屋になだれ込んだ。
「……ごめんなぁ、A嬢。"個性の強い奴ら"、来ちゃった」
茶目っ気ある言い方が何とも嵌っているオスマンさんに、はい、と曖昧に返事をする。
勢い余って床に倒れ伏す男性は三人いた。
折り重なった彼らのうち、一番下になっていた男性が、我慢ならぬというように他二人を足蹴にする。
「……。シャオロン、コネシマ、それからゾムだ。予定にはなかったから、別に覚えんでもいい」
溜め息をひとつ吐いたのち、グルッペンさんはやや意地の悪いことを言う。
素直にはいと返すことも出来ず、私は困惑したままショッピさんの肩越しに三人の様子を窺った。
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感情末期 - コメント失礼しますー!巡回いってきます!!大好きです!!いってきます! (2021年10月5日 22時) (
レス) id: c7b86b77aa (このIDを非表示/違反報告)
江之子(プロフ) - 蓮さん» コメントありがとうございます。頑張って組み込んだコメディ部分、ウケたようで嬉しいです(笑) 応援ありがとうございます。 (2020年5月21日 2時) (レス) id: f8221d30c6 (このIDを非表示/違反報告)
蓮 - コメント失礼します！ふにんきのところ笑っいました。更新頑張ってください！応援してます！ (2020年5月21日 0時) (レス) id: a5a3967b27 (このIDを非表示/違反報告)
江之子(プロフ) - 櫻華さん» コメントありがとうございます。これからもご満足いただける作品になるよう頑張ります！このご時世なので、櫻華さんも重々ご自愛くださいね。 (2020年5月20日 22時) (レス) id: f8221d30c6 (このIDを非表示/違反報告)
櫻華(プロフ) - 初コメ失礼します！リアリティのあるお話で、とてもハマりました！お身体に気をつけて、これからも更新頑張ってください！ (2020年5月20日 16時) (レス) id: e0d01a51ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：江之子
| 作成日時：2020年4月24日 1時
