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Aside
「おはよ、よし、のりくん…」
「おはよぉ、A」
花火大会で恋人同士になって、夏休みが終わって、久しぶりの登校日。
あれからまっさん良規くんに、下の名前で呼んで？って最強顔面でお願いされたから、私が折れて呼ぶことになった。
「ほな行こっか」
「う、うん」
自然と私の手と自分の手を絡ませる良規くん。
やっぱりずるい、ずるすぎる！！
良規くんとずっと隣で歩いてきたこと、今までは幼馴染の特権だったけど、今日からは"恋人"の特権、だと思ってもいいよね？
紫side
「ほんま長かったわ。拗らせすぎやろ、小島怒りぷんぷんやで。こじだけに」
「鬼おもんないやん」
「うるさいわ」
今は俺と大晴とバカップルと駄菓子屋に来ていた。
約束通り500円分奢り。駄菓子屋で500円分って結構買えるんやな。
金持ちの疑似体験。
「はよ選べ」
「くっつけてあげた小島様にそんな口聞いてええんや？」
「くっそやられた」
「まっさんいつからAのこと好きやったん〜？！」「小学生の頃やったかな」
大晴とまっさんは簡易的な席に座りながら、恋バナに花を咲かせている。
てか今の会話Aが聞いてたら天に召されてたやろ。
「はいこれ」
「これどう見ても500円オーバーやろ！！」
「会計やってみ？ピッタやで」
「ほんま？ってやば財布机に置きっぱやわ、取ってくる」
ちょこちょこ小走りで行ったと思ったら帰りはくっそダッシュで戻ってきた。てか顔赤いやんなんで？
「顔赤なにした」
「よ、良規くんが…大晴と話してる時、私の好きなとこ、好きなとこ…16個目だった…」
「は？何言ってるん意味わからんわ」
「やから！私の好きなとこ16個も言ってたの！17個目いきかけてたから逃げてきた…」
「はあもう最悪真面目に理解しようと思ったことに後悔した」
こんな感じでこれから高校卒業まで続くのかと思うとため息が出そう、いや、嘘。楽しくなりそうな気がする。
結婚式やるなら俺がスピーチ読んでやるよ、という気持ちを込めてAの背中を思いっきり叩いた。
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作者名：晴 | 作成日時：2022年11月29日 19時
