6人に愛されてみませんか？【短編集】 (ページ13)

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紫side

久しぶりにAちゃんと再会した。
小さい頃Aちゃんはお姉ちゃん的な感じで、毎日のように遊んだり、一緒にお出かけしたりした。

小さい頃の面影が残っていて可愛らしい顔立ち、少し伸びた背丈は分かっていたけど俺よりも小さくて。サラサラな髪の毛や落ち着く香りは変わらないまま。

あの時約束したこと、彼女は覚えているだろうか。
シロツメクサの花言葉は約束。
花言葉なんか興味のなかったガキの頃の俺。偶然だとしてもよくやった！

カフェに入ってからお互いの仕事、あれから何をしたかなどの話をして、初めは緊張していたAちゃんの笑顔も増えて、あの時の気持ちがまた芽生えてきた。

「そういや覚えとる？結婚しようって言った約束」
「うん覚えてるよ。シロツメクサのしおり、まだ持ってるし。健くんだって持ってくれてるでしょ？」
「覚えとったんや。あ、ガチにせんくてええんやで、別に」
「え？あー、うん」

俺はガチだったけど
再会したAちゃんを見たら、もっと好きって気持ちが高まった。
でもAちゃんは可愛いし、彼氏いるんやろうなとか思っちゃって、ついこんなことを言ってしまった。

「Aちゃんさ、俺のこと好き？」