何かある ページ1
___俺、芭流覇羅行くわ___
壱番隊隊長場地圭介は
本日をもって東卍の敵だ!!
突然場地はニヤリと笑うと、そう言って集会を後にする。
「場地!!」
メンバー揃って、背中を向けて歩き出す彼を呼び止めはするけれど、誰一人その場から動き出す事はなかった。
何か重たいものを1人で抱え込んでいるような、強い決意を背負っているようにも見えるその背中は、1歩、また1歩と遠ざかってゆく。
「行くなって言ってんだろ!戻れって!」と、マイキーの声が神社内に響くが、長い髪を揺らしながら歩く彼の足は止まる事はなく、1度も振り向く事なく前を見据え歩き続ける。
その後ろ姿を見つめながら千冬は、あの場地さんが東卍を抜ける…?そんな事あるはずない。誰よりも東卍が大好きなはずなのに、理由もなく抜けるなんて絶対にある訳ない。何かあるはずだ。
俺やマイキー君達にも言えない何かがある。
場地さんの為にここにいるのに、相談1つして貰えないなんて…と唇を噛む。
せめて俺だけでも…「場地さんっ!!」と駆け寄り、腕を伸ばしたその時、すぐ横をヒュッと風を纏った影が通り過ぎるのが分かった。
後を追うようにドラケンが必死にその影を捕まえようとするが、するりと抜けられてしまう。
そいつはタタタッと軽い足取りで場地さんに近づくと、狙いを定めたように一瞬屈んで
__飛んだ。
一瞬マイキー君か?と思うくらい見事なジャンプと蹴り足は、迷うことなく獲物を蹴り上げようとする。
「場地さんに手ぇ出すなんて100年早ぇんだよ」と、すかさず手を伸ばし、なんとか掴んだそいつの腕をグイッと引き寄せる。
「はぁ?!……女……?」
かと思う程華奢でか細いその腕は、俺の手を払い除けると、また場地さんの元へ走っていき、今度は背中や腕をポコポコと叩き始める。
誰だ…こいつ……?と、困惑する表情の千冬を後ろに、その影を抱え込み、引き剥がそうとするドラケン。バタバタと足を動かし、抵抗するように離れまいとするそいつは、特服を着ているところを見ると、東卍のメンバーなんだろう。
まだ知らない奴がいたんだ、なんてどうでもいい事に気が付いた。
少し遅れて大事な物に触れるように、頭をよしよしとしながらその誰かの手を引いて歩く三ツ谷。
その三ツ谷に強く何かを訴えるように頭を上げた後、今度は視線を落としてそいつはそのまま歩いて行った。
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ミリカ(プロフ) - 朋香さん» ありがとうございます😭励みになりますありがたやー🙏更新頑張りますね! (2021年11月27日 19時) (レス) id: 364a550d38 (このIDを非表示/違反報告)
朋香 - 自分が東卍設立メンバーだなんて、、、頭が、、、 マイキーと場地さんと幼馴染とかメッチャ嬉しいです!!!これからも宜しくお願いします(^人^) (2021年11月27日 19時) (レス) id: ce2e19e94e (このIDを非表示/違反報告)
ミリカ(プロフ) - あらやだ😭🙏ご指摘ありがとうございました!! (2021年11月23日 23時) (レス) id: 364a550d38 (このIDを非表示/違反報告)
ぬる - オリジナルフラグついてますよ!(ボソッ (2021年11月23日 22時) (レス) @page1 id: 0bdfc834c6 (このIDを非表示/違反報告)
有栖川.@colorful 8?◎(プロフ) - おり、じなるふ、らぐ、立ってますよ (2021年11月23日 21時) (レス) id: 6bc5efe30d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミリカ | 作成日時:2021年11月23日 8時