そばにいさせて～changmin～ (ページ5)

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プロページ5

『東方神起のお二人、入られまーす！』

『よろしくお願いします！』
『よろしくお願いしますー。』

2人が現れると、現場が一気に華やかになる。

これだけ有名なのに、スタッフ1人1人にきちんと挨拶をする彼らを見て、日本で長く活躍できる理由がわかった気がした。

セット内に入ると、2人の顔つきが変わる。

シャッター音が響く中、完璧に衣装を着こなしたユノとチャンミンが次々にポーズをとっていく。

カメラマンは、2人に何も指示を出さない。

求めているものが表現されている証拠だ。

2人の勘の良さ、息の合った動き、そして何より見る人を圧倒するオーラに、周りのスタッフから静かに感嘆の声が漏れる。

『こりゃ…すげーな…』

隣で見ていた西野もそう呟きながら見入っている。

『これが、東方神起なんです。』

三橋は満足そうに頷く。

Aはその言葉がまったく聞こえないくらい、2人の世界に引き込まれていた。

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撮影が終わり、三橋が2人を出口まで送る。

今日知り合ったばかりだが、三橋は、西野とAを信頼できる人物だと感じていた。

真面目に仕事に向き合う人は一目でわかるものだし、それにたった数時間で、ユノとチャンミンがあんなに心を開くのは珍しい。

ユノはすぐに打ち解けるように見えて、実はかなり用心深く人を見ているし、チャンミンもやみくもに、人との距離を縮めることは決してない。

厳しく辛い状況の中で、2人はそうやって自分たちを守ってきた。

その2人が、初対面にも関わらず心から笑っていた。

昔から知っている篠崎の部下ということもあるだろうが、きっとそれだけではないだろう。

この2人はきっと貴重で、大切な存在になっていく。

三橋は、そう感じていた。

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『あ、俺ちょっとトイレ！』

出口が遠くに見える場所までくると、撮影前から行きたかったんだった、2人のせいで忘れてた、と西野が走り出した。

その姿に笑いながら、撮影楽しみにしていますと、三橋はスタッフルームに戻って行った。

壁に寄りかかりながら西野を待つAは、さっきの撮影風景を思い出していた。

本当に輝いていた2人。

1ミリも目を逸らさずに見ていたいと思った。

彼らと一緒に仕事ができる。

そう思うと、自然と胸が高鳴った。

『Aヌナ！』

その声に振り向くと、ユノが小走りで近付いてくる。

その後ろには、歩いて付いてくるチャンミンが見えた。