女郎花の約束 ページ26
『もちろん、私にはまだ出来ませんけどね』
両親や仲間を惨殺されたことを忘れられるほど、薄情者でも勇者でもない。
ｴｰｽ「……。
前向きな…目的のため……」
エースは少し表情を変え、呟いた。
"等身大の彼"は まだ心を開いてくれない。
そのまま気を落とすように足元へ目線を落とすと、オミナエシが花を天へ届かせようと凛と伸びていた。
『オミナエシ……
秋の植物なのに、もう咲いてる…
ここではいつもそうなんですか？』
ｻﾎﾞ「いや、初めてだ。
多分、今の気候が秋に近いんだろうな」
確かに、桜が春と間違えて冬に花を咲かすこともある。起きても不思議ではないことだ。
『オミナエシの花言葉、知ってますか？
"約束"です』
オミナエシは漢字で書くと、「女郎花」。
昔はよく和歌の題材にされ、貴族の女性に例えられたりした。
黄色く華奢なその花を顔に近づけ弄んでいると、後ろから声がした。
ｴｰｽ「約束…か」そうポツリと呟いた。
その直後「少しだけ待っててくれ」と口にした彼の目は、直視出来ないほどの真っ直ぐな瞳が据えられている。
彼が心の底から想いを伝えていることくらい、すぐに理解した。
ｻﾎﾞ「お取り込み中のところ悪いんだが、ちょっといいか？
今日は満月だ！だから夜はここで寝ないか？
気温も丁度いいしな」
妙な雰囲気で気まずくなりかけたが、タイミングを見計らってサボさんが助け舟を出してくれた。
『いいですね！
サボさんの提案はどれもロマンチックで素敵です』
ｻﾎﾞ「素敵って…」
サボはそう言って口を濁す。
ほんのり頬が紅潮していて可愛らしい。きまり悪かったのか、私の視線の先で慌てるように話題を変えた。
ｻﾎﾞ「…なあ、Aは敬語しか喋れねぇのか？」
『はい。
幼い頃からそのように教育されたので…』
ｴｰｽ「へぇ…
だったらオレらがその口調なおしてやるよ」
まるでイタズラを企んでいる子供のような笑顔。
『…いえ、結構です』
嫌な予感しかしないため、顔の前で手を振りながら断る。
ｴｰｽ・ｻﾎﾞ「「いや、強制だ」」
二人の気迫に押され、結局、渋々受諾するしか無かった。
ｴｰｽ「じゃあ気を取り直して、練習開始だ。
これから聞く質問に絶対敬語つけるな、いいな？」
『…うん』
ｻﾎﾞ「やべェ…
敬語使わないと、幼く見えてきた」
笑うのを必死に耐え、顔を少し紅潮させるサボ。
ｴｰｽ「じゃ、始めるぞ」
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まゆこんぶ(プロフ) - 竜胆さん» もちろんです！また作品内にシャンクス出てくるので、その時に是非！！ (2020年10月19日 8時) (
レス) id: c3d6b9a091 (このIDを非表示/違反報告)
竜胆 - 全然大丈夫です！文章力あって羨ましい…泣 シャンクスとの特訓…素振り1000回はキツイですよね苦笑 リクまたしてもいいんですか？(シャンクスに絡んだリクになりそう…ww) (2020年10月18日 10時) (レス) id: b36745faea (このIDを非表示/違反報告)
まゆこんぶ(プロフ) - 竜胆さん» 途中少し崩壊があったので大丈夫かな…って思ってたので、良かったです！！(´∀｀;)ﾎｯ またリクエストお待ちしております！ (2020年10月17日 22時) (レス) id: c3d6b9a091 (このIDを非表示/違反報告)
竜胆 - まゆこんぶさん» 要望聞いてくれてありがとうございます（＾ω＾）シャンクスのオバハンキャラは読んでて吹きましたww 面白かったです！無理聞いてくれてありがとうございます！ (2020年10月17日 12時) (レス) id: b36745faea (このIDを非表示/違反報告)
竜胆 - まゆこんぶさん» 無理言ってごめんなさい！ありがとうございます(^_^) (2020年10月13日 22時) (レス) id: b36745faea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まゆこんぶ・さえこんぶ | 作成日時：2020年9月25日 0時
