剣術 ページ22
よく勘違いされがちだが、ワノ国の出身者だからといって全員が突出して刀を扱える訳では無い。
私も例に洩れず。
体術は「得意」と公言しても恥はかかない程度に出来るが、何故か剣術は昔から不得意であった。
それでも、私は父から受け継いだこの秘刀を使いたかった。赤髪さんに2年間鍛えてもらったのはそのためであったが、同い年の男の子と互角程度に渡り合える程度の力しかない。
こんなものではあの事件の"首謀者"なんて倒せない。
＿＿＿＿
その後、幾度となく鎬を削るも、決着がつかない。
最後にトドメをさしたのは、私。
…ほぼ相打ちと言える程度の差だったが。
そのまま覆い茂る草のベッドへ両者とも倒れ込む。
上から包み込むように差し込む日光が心地いい。
目を瞑り、風の音に耳を澄ましていると、同様に隣で倒れ込む男の子が口を開く。
ｴｰｽ「…オレの名はエース。
……お前の…名前は…、
その、…なんて言うんだ？」
予想だにしない驚愕の言葉に、心臓が働きを一瞬やめた。
昨日あれ程まで敵視されていたというのに、名前を教えるまで気を許してくれたというのだろうか。
『……エース…。
私はAと言います。よろしくお願いします』
上体を起こし、横で寝転ぶエースへ戸惑いながら右手を差し出す。
しかし、エースはそれを握らず、代わりに口を開いた。
ｴｰｽ「勘違いするなよ。
オレはお前の強さを買っただけだ。
お前の存在はまだ認めてねェ」
『なんだか難しいこと言いますね。
一人の"人間"としてはまだ認められない、って訳ですか』
そのむず痒さと嬉しさに、おそらく私は顔の表情をコロコロと変えていただろう。
『"エース"って、ある国の言葉で"1番"や"最高の者"を意味するんです。
昨日「素敵」と言ったのはそのためです』
ｴｰｽ「…そうかよ。
なあ…、お前さ……オレが…」
少し長い間が空き、エースが何かを話しかけたが、途中で止めた。
その後、何回聞き返しても答える気配は一向にない。
『あの、エース。
サボさんのところに行かなくていいんですか？』
ｴｰｽ「やべェ。完全に忘れてた。
2日連続遅刻は生命の存続に関わる…」
エースは顔を青ざめてボソボソとこぼした。
ｴｰｽ「おい！サボんとこ行くぞ！」
『…えっ！？』
驚く間に手を握られ、エースが走り出す。
頭上から眩しく降る太陽の光に負けじど輝く、エースの少し大きな背中。
初めての感情に心が小さく踊った。
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まゆこんぶ(プロフ) - 竜胆さん» もちろんです！また作品内にシャンクス出てくるので、その時に是非！！ (2020年10月19日 8時) (
レス) id: c3d6b9a091 (このIDを非表示/違反報告)
竜胆 - 全然大丈夫です！文章力あって羨ましい…泣 シャンクスとの特訓…素振り1000回はキツイですよね苦笑 リクまたしてもいいんですか？(シャンクスに絡んだリクになりそう…ww) (2020年10月18日 10時) (レス) id: b36745faea (このIDを非表示/違反報告)
まゆこんぶ(プロフ) - 竜胆さん» 途中少し崩壊があったので大丈夫かな…って思ってたので、良かったです！！(´∀｀;)ﾎｯ またリクエストお待ちしております！ (2020年10月17日 22時) (レス) id: c3d6b9a091 (このIDを非表示/違反報告)
竜胆 - まゆこんぶさん» 要望聞いてくれてありがとうございます（＾ω＾）シャンクスのオバハンキャラは読んでて吹きましたww 面白かったです！無理聞いてくれてありがとうございます！ (2020年10月17日 12時) (レス) id: b36745faea (このIDを非表示/違反報告)
竜胆 - まゆこんぶさん» 無理言ってごめんなさい！ありがとうございます(^_^) (2020年10月13日 22時) (レス) id: b36745faea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まゆこんぶ・さえこんぶ | 作成日時：2020年9月25日 0時
