マーガレット (ページ1)

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#01 出会いページ1

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「秋山くんの弟？」

彼女との出会いは俺が中二の時で。
仲間と馬鹿騒ぎした帰り道、大好きなコーラを一気に飲み込んで門扉をくぐった時だった。

エ『えっと、誰っすか。』

自分の家に帰ってきて君は誰かと尋ねられるのはおかしな話だ。あんたこそ誰だよと、精一杯の不審な顔をして彼女を見た。

「ごめんごめん！お兄ちゃんの友達」

エ『あー…』

そう言って近づいてきた彼女は、よく見れば兄貴と同じ校章が付いたまだ着こなせていない制服を身にまとっていた。

暑いねなんて言いながらスカートをヒラヒラさせ、そこから伸びる白くて長い足。
腕まくりされた袖から伸びる掴んだら折れてしまいそうな細い腕。

中学時代女っ気がなかった兄貴でも、高校に進学したら女友達なんてできるもんなんだな。なんて思春期真っ只中な俺からしたら、女と遊ぶより男と遊んでた方がよっぽど楽しいだろ。と心の中で考えていた。

『あれ？エイジ帰ってたんだ』

そう言って玄関から私服に着替え出てきた兄貴の姿。その顔はどこかしら誇らしそうに見えるのは気のせいだろうか。

エ『今帰ってきた。』

『ちょうどよかった。今お母さん居なくてさ、俺出かけるって伝えといて。』

エ『ん。わかった』

じゃあ行こっか。と、彼女をエスコートする。
ごく自然な流れのように彼女も兄貴の後をついていく。

さっき俺が彼女を見つけたその場所で、スカートをひらりとなびかせて何が思い出したように彼女がこちらを振り返る。

「エイジくん！早く着替えて洗濯しなよ？」

と、俺の胸に向かって指差した。

彼女が指差すその先には、さっき仲間とチャレンジしたメントスコーラの代償が記されている。

「ばいばい！またね！」

俺の顔が赤くなるのがバレる前に、彼女はまた兄貴の元へ駆けて行った。

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