158 書類棚の向こう ページ8
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地下の階段を降りて書庫に着いた。ヒョンが中にいるから、鍵はあいたままだった。
棚が、等間隔に図書館みたいにビッシリ並んである部屋。
綺麗にファイリングされているものもあれば、段ボールごとドカンと置かれているものまで。
棚と棚の間隔が狭くて、図書館よりかなり狭苦しい。
なのに部屋は馬鹿みたいに広い。
窓より高く積み上げられた書類達のせいで、何となく薄暗いし、
夜に来る時はめちゃくちゃ怖いから、書庫は苦手。
あ、ヒョンに挨拶しとこう。
中に入る時にヒョンの気配がしたけど、多分向こうも人の気配には気付いているはず。
ユンギヒョンが居るらしき音のする方に向かうと、書類棚から引っ張り出した書類を積み上げてしゃがみこむヒョンが見えた。
その顔は集中していて、声をかけるのはよそうと思った。
僕は資料を探すため、ゆっくり奥に進む。
この辺りに……。
ずらりと並ぶファイルに足を止める。
書類に手をあて、ファイルに触れる…
これかなあ？
ファイルを手に取る。
これだ。
すぐに見つけられたその表紙を眺める。
ーカタンー
小さな物音がして、目をファイルからそらした。
すぐ近くに、誰か他にも居るみたい。
手に取ったファイルを抜いた書類棚に出来た隙間から、物音の方を見た。少し目線より低いその隙間に、首をかしげて、
薄暗い部屋の窓から射す光が
視線の先の誰かを照らす…。
僕の瞳に、予告もなく入ってきた姿はいとも簡単に、僕の時間を止めてしまった。
なんで…居るの……。
焦ってファイルに目を戻して、瞬きをした。
その隙間から見える姿をすぐに消したくて、
もう一度ファイルを元の棚に戻す。
棚に戻したファイルに手をかけたまま、うつむいて、目を瞑る。
この書類棚の向こう側に、Aが居る。
動揺した胸が動き回るのを感じて、うつむいたまま、こめかみを押さえた。
早くここから出なきゃ。
短く息を吐いて、ファイルを抜き取り両手でかかえて歩き出す。
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王様じゃんぷ(プロフ) - ぐうさん» 仕事の合間に聞いて泣いてみます💮5章も今から話が動くんで楽しんで下さいませ🌟また話しかけて下さい！ (2022年11月2日 7時) (
レス) id: 708020874a (このIDを非表示/違反報告)
ぐう - このお話すごい大好きです(՞ . .՞)♡このお話がすごい"paid paipar"の曲の歌詞がジミンとヒロインにマッチしていて泣けてきました笑 (2022年11月1日 22時) (レス) @page46 id: afc8ed882c (このIDを非表示/違反報告)
王様じゃんぷ(プロフ) - nnonnoさん» 嬉しくてスクショしました😭笑。ﾓﾁﾍﾞが落ちてたので本当に嬉しい🌈また来て下さい😭 (2022年10月27日 22時) (レス) id: 708020874a (このIDを非表示/違反報告)
nnonno(プロフ) - まるで映画を観てるような気持ちで読んでいます。作者様の表現力、言葉のチョイスすべて最高です。伏線の張り方も回収もプロですね！本当に読み応えのある作品でグクと主人公の奥深すぎる愛にも号泣しています。みんな幸せになって欲しい！更新楽しみにしています (2022年10月27日 9時) (レス) @page50 id: 498383e375 (このIDを非表示/違反報告)
王様じゃんぷ(プロフ) - 7neanooonさん» お疲れ様です😌💓5章で待ってまする🌈 (2022年10月17日 7時) (レス) id: 708020874a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：王様じゃんぷ
| 作成日時：2022年9月1日 16時
