199 まるで別人(JM) ページ49
.
もう少しで着くと連絡を入れては居たけど、
助手席のドアを開けてあげる隙もないくらいに急いで、マンションのエントランスから僕の車に向かってきたAは、昼間と夜ではまるで別人な程、綺麗だった。
夜になると女の子は可愛く見えるけど
Aはそれとはまた違って。
ほどかれた、ふわふわとなびく優しい色の髪を
女性らしい仕草で耳にかけながら、助手席に乗り込む。
薄く丁寧にお化粧された顔。
小柄だけどスタイルのいい体にぴったりフィットした白いタートルネックのトップスにシンプルなデニム。
パンプスのヒールは高めで、
適当に選んだにしてもセンスのいい羽織りものとバッグを一緒に持って、
車内はそれだけで華が飾られたみたいに明るくなった。
センスのいい男の、高級車の助手席に座るのが適任って感じの、いい女感が滲み出てる…
昼間のAが好みな訳じゃないのに。
この隣に座る綺麗なお姉さんは、もやもやと僕の心を曇らせる。
ジョングクの前で過ごす綺麗なAに嫉妬と言うよりは苦しさを感じて
昼間の冴えない、僕が会社で一緒に過ごすAに戻ってほしいと思えた。
ダサくて見ていられない女に堕ちて、綺麗な姿を残念に思うなんて。
自分はやっぱりどうかしてしまったのかもと、疑っちゃうよね。
JM「お疲れさま。遅くなって、ごめん」
A「ううん、いいんだけど…」
スーツ姿をじっと見て、少し驚いた様子でまばたきをした。
A「……残業だったの？」
JM「そう。今、凄く大事な時期だから。それより、ジョングク君は？」
A「………もう、寝てたよ」
JM「そ…。ちょっと、いい？ごめんね。」
そう言って運転席の扉をあける。
A「どうしたの？」
JM「あーちょっと…外の空気、吸わせて？」
少しひんやりする外は静かで、冷たい空気をすうっと吸い込んで髪をかきあげて
ポケットに手を入れてゆっくり、数歩あるく。
二階の一番端、だっけ？
見上げると、カーテンの隙間から、案の定こっちを覗く姿と視線がぶつかる。
ねえ、ジョングク。
寝たふりしてないでさ。
早く降りてきて？
右手を出して、人差し指をこっちに来いよと挑発的に動かす。
早く。
降りてこいって、言ってんの。
.
2022.10/13 생일 축하해♡作者→←198 見上げた瞳(JK)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2374人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
王様じゃんぷ(プロフ) - ぐうさん» 仕事の合間に聞いて泣いてみます💮5章も今から話が動くんで楽しんで下さいませ🌟また話しかけて下さい！ (2022年11月2日 7時) (
レス) id: 708020874a (このIDを非表示/違反報告)
ぐう - このお話すごい大好きです(՞ . .՞)♡このお話がすごい"paid paipar"の曲の歌詞がジミンとヒロインにマッチしていて泣けてきました笑 (2022年11月1日 22時) (レス) @page46 id: afc8ed882c (このIDを非表示/違反報告)
王様じゃんぷ(プロフ) - nnonnoさん» 嬉しくてスクショしました😭笑。ﾓﾁﾍﾞが落ちてたので本当に嬉しい🌈また来て下さい😭 (2022年10月27日 22時) (レス) id: 708020874a (このIDを非表示/違反報告)
nnonno(プロフ) - まるで映画を観てるような気持ちで読んでいます。作者様の表現力、言葉のチョイスすべて最高です。伏線の張り方も回収もプロですね！本当に読み応えのある作品でグクと主人公の奥深すぎる愛にも号泣しています。みんな幸せになって欲しい！更新楽しみにしています (2022年10月27日 9時) (レス) @page50 id: 498383e375 (このIDを非表示/違反報告)
王様じゃんぷ(プロフ) - 7neanooonさん» お疲れ様です😌💓5章で待ってまする🌈 (2022年10月17日 7時) (レス) id: 708020874a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：王様じゃんぷ
| 作成日時：2022年9月1日 16時
