水柱を追いかけて 【冨岡義勇】【鬼滅の刃】

少女 ページ9

鱗滝side








不思議な少女だと思った







この子は強くなるんだろうと思った





ただの勘に過ぎなかったが…






初めて刀を持たせた日それは確信へと変わった




少し教えただけで刀をまるで自分の体の一部のように使いこなしていた









こんな剣士は見たことがなかった






加えてこの少女は勘が鋭かった、









いや、勘ではなく 読み であろう。






山下りの罠の読みが鋭どく









次の攻撃を瞬時に読むことが出来ていた


素直に素晴らしいと思った






それに刀の振りに迷いがない








それでいて技の精度が極めて高い








この少女は




強くなる





そう思った









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最終選別の日







儂は少しだけ、この少女を最終選別に行かせるべきか、否か、迷いがあった






錆兎や真菰の事がどこか頭に残っていたからだ






そんな儂の思いを見透かしたように





「私は行きます」









「鱗滝さんに強いって言ってもらえたので



死ぬ気がしません




死ぬ気で取り組んだ鍛錬の日々を思い返すと

懐かしいですね」






「…」









「生きて帰ります」








少女の瞳は橙色になっていた





自信に満ち溢れた色だった









「ああ、生きて帰ってこい」









生きて帰ってくれよ…

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