チケット二枚 ページ23
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「A、これ行かん?」
「え、なにそれ」
あーが持ってるのはファッションイベントのチケット。
その日は暇だったので快諾する。
「全然行くつもり無かってんけど従姉妹が行けんくなったから代わりに行ってって言われてさ〜」
もったいないからAも一緒に行ってくれるんやったら行こかなって〜っていいながらあーは携帯をいじる。
私は先ほど並んで手に入れたきつねうどんに手を合わせて一口すすった。
「ん〜おいし♡」
もう一口すすろうと、冷ますために息を吹きかけると前方からシャッター音。
前を見るとあーが私を撮っていて、やめてや〜って制止するも面白そうにシャッターを切られた。
そして当日。
駅で待ち合わせたあーは少し伸びた髪を横に流していて、タートルネックに落ち着いた色のコートを羽織って下はタイトジーンズ。
キラリと胸元で光るネックレスは小さい星で、スラリとした体型によく似合っていた。
「あー、」
「あ、おはよ」
「めっちゃかわいい、むり、」
「ほんま?ありがと」
てかAって結構オシャレやんなって褒められた今日の服装は古着のニットにダボッとしたオーバーオール。
上には軽めのジャンパーとニット帽。
そしておくらにもらったピアス。
ほんま〜って嬉しくなってくるくる回れば、背の高いあーに頭をグリグリと撫でられた。
近くのスタバで暖かいラテを頼んで、飲みながら会場へ向かう。
ファッションにはもともと興味があったけどブランドには疎くて少し緊張する。
チケットを渡して席につく。
なかなかいい席で、従姉妹さんが来られへんかったことに少し申し訳なくなりながらあーと開演を待った。
少しして辺りが暗くなってランウェイにスポットライトが一気に当たる。
会場の空気が一瞬にして変わるのを感じた。
「めっちゃ良かったな!」
たくさんのモデルがランウェイを行ったり来たりする様は私をとても興奮させた。
イベントが終わって続々とお客が出る中、隣のあーは動かない。
肩に優しく手を乗せてトントンと叩く。
「あー?」
「私、あそこに立ちたい。」
「え?」
「私、モデルになりたい。次来る時はあそこに立ちたい。」
力強く立ち上がったあーは私の手をギュッと握る。
ジャニーズで頑張るおくらの事を思い出した。
私はおくらにも、あーにも絶対嘘はつかない。
「あーやったら最高のモデルになれると思う。」
私は手を強く握り返した。
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じょび(プロフ) - tadamomopiさん» ももくらさんありがと!!!!!!! (2019年3月30日 13時) (レス) id: 7786978901 (このIDを非表示/違反報告)
tadamomopi(プロフ) - やっぱりやっぱり大好き( ; ; )( ; ; ) (2019年3月28日 23時) (レス) id: fd599d71d8 (このIDを非表示/違反報告)
じょび(プロフ) - オクラさん» オクラさん!コメントありがとうございます!(○´ー`○)頑張ります! (2018年8月19日 11時) (レス) id: cab6392b32 (このIDを非表示/違反報告)
オクラ - とても面白いです(><)更新頑張ってください!!! (2018年8月19日 11時) (レス) id: 7ba911c0c9 (このIDを非表示/違反報告)
じょび(プロフ) - ∞くらら∞さん» ∞くらら∞さん!コメントありがとうございます!頑張ります!!! (2018年8月2日 1時) (レス) id: cab6392b32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:じょび | 作成日時:2018年7月9日 15時