検索窓
今日:5 hit、昨日:6 hit、合計:200,020 hit

女の勘 ページ37







そして、私が一番心配しているのは、うまく撮れてるかな〜なんて呑気にカメラのネジをジリジリと回しているA。


祐介は先ほど言った通り、1年にしてバスケ部スタメン。

分け隔てなく誰にでも優しくて、大倉くんとは別タイプのちょっとワイルド感溢れるイケメン。

さらに、勉強の成績もなかなか良くて、先生からも気に入られてる。

紹介すると、大倉くんに負けず劣らず注目ポイントがある祐介は、学年でも気が強くて有名なそこそこ可愛い女の子グループに好かれていて、私のされている嫌がらせとはレベルが違った。


靴箱の中に紙切れは当たり前。

机への落書き、靴を隠される、すれ違いざまに体をぶつけられたり、嫌味を言われるのは日常茶飯事。


一番ひどかったのは机の中にカッターの刃が入っていたこと。

無防備に手を突っ込んだAは、カッターの刃が手にあたって結構な出血をした。


それでも何も仕返しせずに、写真で撮るのは私に対する嫌がらせの証拠写真だけで、

へらへらと保健室の先生に消毒してもらいながら、

「あほやな〜、私のこと虐めたって祐介があの子らのこと好きになるわけちゃうのに」

って言って、笑っていた。



今日もまた、お昼休み。

祐介はバスケ部のミーティングに行ってしまって、

大倉くんが雑誌を出してきて、女子二人は誰がタイプなん?ってたわいもない話が始まる。

「私、タイプとかあんまないねんな〜」

「イケメンか!」

「ほら、好きになった人が、タイプやん?」


綺麗な黒髪を手で後ろへ除けながらドヤ顔しているのに、口にくわえているジャムパンが不釣り合い過ぎて大倉くんと2人で吹き出してしまった。


「祐介めっちゃ愛されてるな〜笑」

「アイシテンデ〜」

「いや棒読みか笑笑」


「Aさんおる〜?」



そこにいつもの女子グループのリーダー格がやって来て、Aを呼び出す。


Aはジャムパンを頬張ったまま、気にせんといて〜と手をパクパクと動かす独特なバイバイをして教室を出た。




背筋を嫌な予感が走る。





ビンゴ→←もちを焼かれるということ



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (101 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
368人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

じょび(プロフ) - tadamomopiさん» ももくらさんやろ!!!IDでわかるんやからね!私も好き!!! (2018年12月17日 8時) (レス) id: cab6392b32 (このIDを非表示/違反報告)
tadamomopi(プロフ) - すき!! (2018年12月8日 20時) (レス) id: dd33592cf0 (このIDを非表示/違反報告)
じょび(プロフ) - ゆうさん» 住野よるさんの作品素敵ですよね!嬉しいお言葉ありがとうございます!頑張ります!! (2018年8月29日 16時) (レス) id: cab6392b32 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - そうです!!!住野よるさん私も大好きです!!!これからもじょび様の作品楽しみにしております(^^) (2018年8月28日 22時) (レス) id: d221d00b99 (このIDを非表示/違反報告)
じょび(プロフ) - ゆうさん» ゆうさん!コメントありがとうございます!住野よるさんの文学作品のことでしょうか、、、それならとっても嬉しいです!あの作品、とっても大好きで何回も読み返したのを思い出します(> <)意識はしてなかったのですがとっても嬉しいです! (2018年8月28日 22時) (レス) id: cab6392b32 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:じょび | 作成日時:2018年4月8日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。