検索窓
今日:2 hit、昨日:5 hit、合計:199,907 hit

もちを焼かれるということ ページ36







はじめまして、篠崎海です!


先日の球技大会では結局、12点差で蒼組が負けて祐介と地団駄を踏みました。


「あのな〜この前駅でな〜」


私の後ろを歩いてふごふごとピーナッツバターコッペパンを頬張りながら私に話しかけてくれるのはA。

Aは私の幼稚園の頃からの親友で、幼馴染の祐介の彼女で、私の彼氏の大倉くんの親友でもある。


大倉くんはAととっても仲が良くて、二人の間には切っても切れない何かが見えるぐらい。

でも私は2人の間柄に嫉妬とかヤキモチとか焼いたことない。

二人の関係は私と祐介の間にあるものと一緒で、きっとどちらかが欠けてしまえばお互いがお互いじゃなくなるんやと思う。


お互いのカップルがお互いの距離感をわかっててそれが居心地良くて、私たち4人はほとんど家族みたいな付き合い。


4人でダブルデートしてみたり、私と祐介とAと大倉くんが別々に出かけてる時にばったりあってそこから合流してみたり、

4人でいるのはとても楽しい。


だから、私が怖いのはAからの嫉妬じゃない。

1番怖いのは、顔も名前も知らない女子からの嫉妬。


「うわ〜」

「あ〜今日酷いな、」


靴箱の蓋を開けると中から大量の紙切れ。

白に赤い文字で「氏ね」「消えろ」「邪魔」「調子のんなや」の文字が書かれている。

中には「大倉くんも遊びって言ってた」とか情報源のわからないものまで。


初めの方は一つ一つの言葉に傷ついたりもしたけど、そらジャニーズに入ってる男の子が彼氏やったらこんなこともあるかっていつしか開き直った。


Aは後から、いつかの為に証拠写真撮っとこーってインスタントカメラでぱしゃぱしゃと写真を撮っている。


初めて嫌がらせされた日も2人で靴箱にいて、Aはその場にへたりこんだ私の背中をそっとさすってくれた。

「幸せもんやなあ!こんなにみんなに好かれてる人が海ちゃんのこと選んでんで!!」

そう言いながらゆっくり私の手を握って立たせてくれたこと、きっと一生忘れないと思う。


こんな時、周りにいる2人の男子に相談できたらいいけど、祐介は1年にしてバスケ部スタメン、大倉くんはジャニーズ。

何も言い出せないままどんどん日が過ぎていくうちに、少しずつ嫌がらせに驚かなくなった自分がいた。






女の勘→←選手宣誓



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (101 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
368人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

じょび(プロフ) - tadamomopiさん» ももくらさんやろ!!!IDでわかるんやからね!私も好き!!! (2018年12月17日 8時) (レス) id: cab6392b32 (このIDを非表示/違反報告)
tadamomopi(プロフ) - すき!! (2018年12月8日 20時) (レス) id: dd33592cf0 (このIDを非表示/違反報告)
じょび(プロフ) - ゆうさん» 住野よるさんの作品素敵ですよね!嬉しいお言葉ありがとうございます!頑張ります!! (2018年8月29日 16時) (レス) id: cab6392b32 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - そうです!!!住野よるさん私も大好きです!!!これからもじょび様の作品楽しみにしております(^^) (2018年8月28日 22時) (レス) id: d221d00b99 (このIDを非表示/違反報告)
じょび(プロフ) - ゆうさん» ゆうさん!コメントありがとうございます!住野よるさんの文学作品のことでしょうか、、、それならとっても嬉しいです!あの作品、とっても大好きで何回も読み返したのを思い出します(> <)意識はしてなかったのですがとっても嬉しいです! (2018年8月28日 22時) (レス) id: cab6392b32 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:じょび | 作成日時:2018年4月8日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。