大倉くんと女の子【緑】

初めの大ジャンプ ページ24

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私、AA、ただいま全力疾走中です！


今日は学校で2分の1成人式でした。

お母さんはやっぱり来れない予定だったので、今日の朝の内に家で、お母さんとお父さんの仏壇に向かって作文を読みました。

お母さんはとっても喜んで泣いてくれたので、私もとっても嬉しかったです。

お母さん、そして天国のお父さん、私に命を分けてくれてありがとう。



そして今、私が走っている理由がこれ！



｢すいません、履歴書ってありますか？｣

｢ちょっと待っててね〜｣



昨日、おくらの本当の夢がジャニーズだと知った私は、サラリーマンに向いてるなんて言ったことを反省しました。


今、おくらは家に帰って、きっとお父さんとお母さんにジャニーズになりたいって話してるはず。


私は絶対おくらは、日本一のジャニーズになれると思うので、今日、履歴書を書いて送ってもらおうと思い立ちました！！！！



｢これでいいかな？｣

｢ありがとうございます！あと、封筒もありますか？｣

｢封筒は2つ向こうの列にあるので、大きさを選んで来てくれるかな？｣

｢はい！｣



手に取った少し大きめの封筒と履歴書を定員さんに見せてお金を出した。

少ないおこずかいがなくなってしまうことなんて、私が昨日ついた嘘を帳消しにするためならどうでも良くて、その足で郵便局へ走る。


｢80円切手ください！｣

｢はーい！｣



時間は16時50分。

郵便局に間に合ってほっと一息つきながら80円切手を受け取る。


オレンジジュースを買って一休みして、次はおくらの家までダッシュ！


インターホンを鳴らして出てきたのは、困った顔したおくらのお母さんと、真っ直ぐな目をしたおくら。



｢こんにちは！｣

｢こんにちは、｣

｢Aやん、どうしたん？｣

｢あのな！これ！！｣


透明の袋に入れてもらったそれら一式を、2人に渡す。


｢わたし、絶対ジャニーズ向いてると思うから、買ってきた！！！｣


大きな声でそういうと、おくらは大笑いしてありがとうって。

それをみて、困った顔してたおくらのお母さんもしゃーないなぁって言いながら書いてみたらって。


｢Aちゃん、とりあえず上がっていき！｣


靴を揃えて上がらせてもらうと、ソーダの棒アイスを出してくれる。

椅子に座ってそれを口に含んでいる横で、おくらとおくらのお母さんは履歴書に写真を貼ったり名前を書いたり。


書き終わって封筒に入れて封を閉じた。

切手を貼って、緊張した面持ちで宛名を書く。




｢一緒に出しに行ってくれへん？｣

｢うん！｣




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