8人目の彼女は性別迷子∞yellow① (ページ21)

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タケちゃん1 ページ21

Aside

武「おはよーございま…す？」

タケちゃんがわたしと亮ちゃんを交互に見て怪訝な顔をする。

『おはよー』

「タケちゃんおはよう！」

武「えっ、え？！Aさん、なんか錦戸さんキャラかわってません？！」

タケちゃんが焦ったようにわたしに近寄る。
そりゃそうなるわ。
朝からキラッキラのアイドルスマイル。
しかも作り笑顔のやつやなくて、ほんまもんの、心からの笑顔。
年に一度見せるか見せないかのキラッキラスマイル。
(あ、ちなみにオフの時はキラキラスマイルはよく見るよ！仕事でってやつね)

「あ！ちょっと、タケちゃんでもあかんで！Aにあんま近付かんといてな」

武「へ？」

『亮ちゃん、タケちゃんはええやん？わたしのマネージャーなんやし』

「んー…まぁ、Aが言うなら…まぁ」

むんっと、唇を突き出す。
いや、可愛いけども、錦戸さん可愛いけども！

『亮ちゃん、ちゃんと線引きせなな？』

「わかっとる。けど」

『けど？』

このやり取りデジャヴやなぁとか思いながらその後の言葉を待つ。

「嬉しいやん。何十年越しに想いが叶って…ほんで、朝から一緒に自分家から仕事出て…って、俺のキャラやないのはわかってんねん…ごめんな、思わずはしゃいじゃった」

眉をハの字に下げる亮ちゃん。
もう、もう…もう……！
可愛くて…もうっ…語彙(ごい)がっ…！

悶えてるとチラッとタケちゃんが視界に入り、見てみると…わたしと同じように悶えてた。