仮面の下を見せてよ

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一通りの作業を終えて暇になった。撮影までまだ1時間ほどあるしふくらさんの仕事でも手伝おうか。

『ふくらさん、何か手伝うことある？』

テーブルの向かいで作業をしているふくらさんは、ホッチキスで何かのプリントをとめている所だった。

福良「いや、大丈夫だよ。これで終わりだから。」

パチン、とプリントをとめ、ふくらさんはふう、と息を吐いた。

『何やってたの？』

身を乗り出してプリントをのぞき込むと、そこには今日撮影する動画の概要が書かれていた。

福良「企画説明とかで困らないように、まとめてたんだよ。」

プリントには企画説明の他に画面外ならではの気をつける点が書かれていた。

『ふくらさん、昨日のAちゃんのノートみて感化されたでしょ。』

プリントに誤記がないか目を通すふくらさんの顔を覗き込む。ふくらさんは顔を上げてへへ、と笑った。

福良「そうだよ。あんなに真剣に考えてくれるのを見ちゃうと、Pとして手伝ってあげたくて。」

『そうだよな。わかる。』

僕の言葉を聞いたふくらさんはまた嬉しそうに笑った。

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まもなく撮影に参加する川上、こうちゃんがオフィスに来た。
ふくらさんが2人に今日の企画説明とAちゃんに進行を任せるということを伝えると、2人ともびっくりしていた。

渡辺「てことは今日はふくらさんは答える側ってこと？」

福良「そうそう。ここにいる僕達とまだ来てないけど山本さんの5人で答えて、Aちゃんが画面外。」

今日の撮影は説明王という企画で、説明に関する知識で競うという企画だ。
〜王の企画は今までもやってきているので、Aちゃんも何となくわかるだろうと思ってこの企画にした。

あとは山本とAちゃんが来れば撮影のメンバーは揃う。今のうちに撮影の準備をしよう。僕は撮影部屋に移動して動画で使うホワイトボード、カメラの準備をすることにした。

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