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―You Side―
調子に乗りすぎた。
私はなんて思い切ったことをしてしまったのだろう……。
と、無事に英智くんに送られ帰ってきた自分は、ベッドに座って先程の行為を酷く後悔していた。
だってだって、英智くんが甘すぎるから……!!
「もうちょっとだけ、近づきたいって思っちゃったじゃん……」
帰り道、いつもは英智くんから沢山話しかけてくれるのに、今日は全く話してくれなかった。
彼は「嫌じゃない」って言ってくれていたけど、もしかして、引かれてしまっただろうか。
「うう、恋って難しい……」
普段こんな時話を聞いてくれる敬人も、今は何故だか避けられてるから電話とかしにくいし。
あんなことしてなかったら、今頃こんな気持ちじゃなかったのになあ。
そんなふうにずっと激凹みをしていると、下から私を呼ぶ声がして、ため息をつきながら部屋を出る。
いつもよりテンションが低いせいで、家族にも少し心配をかけてしまった。
今夜は泣き寝入りかな……と再びため息をつきながら自分の部屋へ戻る。
すると、机に置いたままだったスマホが、ちょうどLINEの通知音を鳴らした。
いや、まさかね……。
少しどきどきしながら液晶をタップすると、着信はまさかの英智くんからだった。
【今日はAちゃんと初めて放課後デートができて楽しかったよ、ありがとう。
また明日会おうね、おやすみなさい。】
「……きょ、今日のってデート、だったんだ……」
体がじわじわと熱くなっていくのが分かる。
英智くんがLINEをくれたことによる嬉しさやら、その内容による驚きやらで脳が大変なことになっていた。
私が思ったようにはなっていないことに安堵したけれど、今日はすぐには眠れそうにない……。
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綺月(プロフ) - やっばいですキュンキュンしすぎて死にそうです (2021年10月24日 22時) (レス) @page44 id: 4b09ec865e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫水 | 作成日時:2020年7月26日 15時