貴様らとっくに両想いだからな！？[２]【天祥院英智】 (ページ38)

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－You Side－

そんな時、突然に頭の中であることが閃く。
名案かもしれない、と私はその場で勢いよく立ち上がった。

「びっ、びっくりした～。どしたのAちゃん…？」

「何か思いついたのかえ？」

『薫くん、最終的にはあんずちゃんとデートに行きたいんだよね？』

そう問うと、目を丸くさせたまま、“うん、そうだけど……”と頷く薫くん。

『それならさ、もういっそ2人でお出掛けに行って、そこであんずちゃんの欲しいものを買ってあげれば良いと思うの！』

言いたいことを言ってスッキリとする私。隣で零くんの感嘆の声が聞こえた。

当の本人の様子を見てみれば、それはそれは予想通りの反応で。

「……た、しかに！！それなら本当にあんずちゃんの欲しいものをあげれる！」

「元々プレゼントはあんずの嬢ちゃんをお出掛けに誘う為じゃったが、
ひとつに纏めてしまうことでまたお出掛けに誘える可能性も上がるかもしれぬ。のう、薫くん？」

「そうじゃん朔間さん！！わあぁ、Aちゃん天才～！？」

ついさっき零くんが私の言いたいことを纏めてくれたおかげで、更に感動している薫くん。
なんとも大袈裟に拍手をしてくるから段々恥ずかしくなってきたけれども。

「……よし、こうなったら最善尽くして頑張る！！」

『うんうん。一先ずはデートに誘うことからだね～』

「ありがとう、Aちゃん！朔間さんも！」

零くんとアイコンタクトをして微笑み合う。
やる気がみなぎってきたみたいで良かったなぁ。

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