_71 ページ23
−You Side−
ぼーっとした頭の中に、授業の始まりを告げるチャイムが流れる。
あぁ、初めて授業をサボってしまった。
帰ったら、先生にどうやって言い訳をしよう。
でもきっと、この調子じゃあ昼以降も出られないはず。
……一向に顔の火照りが収まらないのだから。
顔以外にも、信じ難いが先程英智くんキスされた場所……前腕も特に熱を帯びていて。
英智くんは、どうして私にキスなんかを＿＿
それ以前に、己の聞き間違えで無ければ好意を表す言葉を告げられてしまったような。
様々な疑問が浮上し過ぎて、どれから解決へ導けばいいのかすら分からない。
それほど、自身の頭は混乱状態で。
そんな時、救いのようなひとつの言葉が、脳内へと流れ込んできた。
＿＿【キスの場所は、それぞれに意味があるんだってさ〜！】
確か半月前に、羽風くんとそんな話をしたような。
恋愛経験が豊富な彼が、得意げにそう教えてくれたのを覚えている。
なのに、肝心の【それぞれの意味】が分からないのであれば、それこそ意味が無い。
思い立ったらすぐ行動。即座に携帯を手に取り、検索アプリを開いた。
一刻も早く知りたくて、普段より指の動きが俊敏な気がする。
そして正確に打ち終われば、虫眼鏡のマークをタップ。
情報は、ひと目で流れてきた。
「【腕にキスをするのは、“恋慕”の意味がある】……」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 335人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「あんスタ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
綺月(プロフ) - やっばいですキュンキュンしすぎて死にそうです (2021年10月24日 22時) (
レス) @page44 id: 4b09ec865e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：紫水 | 作成日時：2020年7月26日 15時
