7話 ページ7
いつも通りの朝、いつもと同じ駅のホーム、昨日の出来事がなかったかのようにいつも通りの日常だ。
ーーーーしかし、ひとつだけ違うのはそこにAの姿は無い。
どれだけ幻太郎との時間が不愉快であろうとも
絶対に登校の時間をずらさなかったAが、
とうとういつもの時間に現れなくなったのだ。
あれ以来、Aは幻太郎と一切の関わりを持たなくなった。
いつものように嫌みを言っても、周囲の人間がいる時に普通に声をかけても、一言も返事をしない。
呼びかけを無視をするどころか目も合わせず、まるでAの世界には幻太郎という人間がはなから存在していないかのような態度だ。
これまでにもAを怒らせたことは何度もあったし、
それこそ子供の頃はつかみ合いの大げんかをしたこともあったが、こんな風に怒りを露にするAは初めてだった。
今日に至るまで自分の嫌がらせに対するAの反応を楽しみとしていた幻太郎には、この状況が非常に苦痛でならなかった。
そもそも、あの日Aに言われた「大嫌い」という言葉が、胸に突き刺さって今でもじくじく痛むことを自覚している分、幻太郎は苛立っていた。
Aに罵られたことは数あれど、
嫌いだと言われたことは今まで一度も無かった。
夢野『(なんで俺がこんなことで苛立たないといけないんだッ…)』
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るうみ - 続きめっちゃ気になります()無理せず頑張って下さい!応援してます (2020年1月6日 23時) (レス) id: d801fe8186 (このIDを非表示/違反報告)
そーか - 続きが楽しみです!頑張って下さいね! (2019年12月31日 23時) (レス) id: 43c04a9725 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2019年12月31日 13時