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4話 ページ4

私たちが通う高校の敷地には、小さな湖がある。

昼時になると、そのほとりはランチをしたり休憩し

たりする学生たちで溢れかえるが、人のいなくなっ

たそこは告白スポットでもあった。

A『まさか、私が告白される日がくるとは…』

男子生徒が立ち去ったあとも、ドキドキと高鳴る自

分の胸を抑えながら、湖のほとりに立ち尽くしていた。

はじめて男の子に告白されてしまった。

呼び出された時は内緒の頼み事でもされるのかと思っていただけに、突然のことで頭がくらくらする。

学校で有名な告白スポットに呼び出された時点で、

普通の人間ならば理解できるんだろうが、なんせ今

まで恋愛なんて無関係で生きてきたものでね!!!

わかるわけないよね!!!

手の甲を頬に当ててみると、熱を持っていることが

わかり急に気恥ずかしくなる。

A『はやく家に帰って気持ちを落ち着けよう』

とその場を動きかけた時、右腕を誰かに引かれた。

A『えっ!?ちょっ、痛っ…!?』

自分の腕を取った人物の顔を見てAは驚きで目を丸くする。

髪を乱し、ぜえぜえと肩で息をしている幻太郎だった。

翡翠の鋭いその眼光は、ギラギラとした光を持ってAを睨みつける。

夢野「ここでなにをしているんですか」

言葉は丁寧なのにあまりの威圧感に硬直してしまっ

たAだったが、
つかまれた腕の痛みに気を取り戻す。

A『幻太郎、痛い…っ!』

夢野『なにをしていたのかを聞いてるんだ』

Aは顔をしかめて痛みを訴えたが、幻太郎は緩めるどころか更に握る力を強くした。

なぜ幻太郎がこんなに怒っているのか、私には理解

できない。

A『ッなんだって、いいでしょ!?』

腕をつかむ手から逃れようとひっぱってはみたもの

の、幻太郎の力は強く、びくともしない。

夢野「まさか、告白でもされたのか」

図星をつかれたAの顔は、一気に朱色に染まる。

その姿を見た瞬間、幻太郎の表情が明らかに変わった。

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るうみ - 続きめっちゃ気になります()無理せず頑張って下さい!応援してます (2020年1月6日 23時) (レス) id: d801fe8186 (このIDを非表示/違反報告)
そーか - 続きが楽しみです!頑張って下さいね! (2019年12月31日 23時) (レス) id: 43c04a9725 (このIDを非表示/違反報告)

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作成日時:2019年12月31日 13時

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