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私が家に着く頃にほんの少し雪がパラついた。
一日中 開けっ放しだった玄関を開けると
リビングからやってきた廉は腕を組んで睨みつける。
「 も、もしかして泥棒入ってた？ 」
「 …異常なし 」
組んでいた腕を解放して玄関先に置いていた鍵を
指で摘み「 早よ作り行こ〜 」と煽ってくる。
「 え、今日？ 」
「 早い方がええやん 」
「 でも雪降ってきたよ 」
「 雪？ 」
玄関を開けると冷たい風と共にパラついた雪が
数粒程家の中に入ってきた。
「 あかんな、風邪引くわ 」
閉めろとジェスチャーしてから身震いした廉は
摘んでいる鍵を困ったように見つめている。
「 Aと一緒に出なあかんのか〜。怠いな〜 」
「 私も気ぃ使って早く準備しないといけない 」
「 お互いのためにも早いうちに作らんとな〜 」
鍵を元に戻してリビングへと入って行く後ろ姿を
追いかけるように靴を脱いで暖かい空間に入る。
コントローラーがソファーに置かれていた。
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作者名：いと | 作成日時：2020年10月27日 17時
