私のキョウダイ2 (ページ12)

今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:82,876 hit

. ページ12

.

綺麗にブラウンに染まった廉は一段とチャラく見える。

鏡の前で何度も髪に指を通して満足しているよう。

昼食を食べて午後からは何もすることなくまったりタイム。

リビングでテレビゲームをする廉を見ながら

ココアを飲んでいた。

「んもう何なん、ええとこなのに」

突然文句を言い出した廉はコントローラーを置いて

スマホを手に取る。

「 ……え、待ってタイミングやばい」

「どうしたの？」

ソファーの背もたれに左手を乗せて振り返り

「昨日話した子からLINEきた」

嬉しそうにそう言って「どうしよう」と上を向いた。

「中学の時に好きだった子？」

「そう。用事でこっち来てるんやって。

久々に会いたなってきた」

「せっかくだし会ってきなよ。

すぐに会えるような距離でもないんだから」

「せやなあ、何もすることないし待ち合わせしよかな」

ココアをひと口飲んで「そうしな」と声をかけると

既に前を向いて必死に文章を考えていた。

.