検索窓
今日:5 hit、昨日:8 hit、合計:186,479 hit

53. ページ7

『兄さん、兄さん、おーい』



体を何度も揺さぶり、声を掛けてみるもののピクリとも動かない。



寧ろ、蒲団を被り起きたくないという意思を彼女に表現しだしたのである。



『…いい加減起きないと…ち、中也さんと一緒に帰るk…』



「分かった!起きる、起きるから!」



先程の動きが嘘のように瞬間的に起きた。



余程彼の事が苦手なのだろう。だが、これ程迄とは思っておらず少々驚いた彼女だった。




『兄さん、国木田さんから連絡が。』



そう云ったが、もう既に仕事着(アレは仕事着と云えるのだろうか)を身に纏っていた。



太宰は何事も無かったかの様に平然と家を出た。



「蛞蝓なんかのところ行ったらダメだからね。」



ドアノブに手をかける前、釘をさす様に太宰はそう云った。



溜息をつきながら適当に返事をする。



『はいはい、わかりました。』



太宰がこんなに快く出て行ってくれるとは思わなかった。



彼が出て行った事を確認し、Aは1人部屋の中で笑った。微笑んだというほどの微笑であったが。



Aは今回外に出て行ってみることにする。



運が良ければ…ね。

54.→←52.



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (304 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
608人がお気に入り
設定タグ:文スト
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

時雨(プロフ) - ネムさん» そう言っていただけてめっちゃめちゃ嬉しいです!!!!!!!!!!!このコメントで私もニコニコしちゃいました。嬉しさいっぱいです、こんなに長いのに読了してくださりありがとうございました! (8月6日 2時) (レス) id: b6f643f10a (このIDを非表示/違反報告)
ネム(プロフ) - あぁもう…だめだ。なんか言葉に詰まってしまいます。完結ありがとうございます。最高でした。 (8月1日 1時) (レス) @page41 id: 41eadc19f5 (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - ピポポタマスさん» 遅くなって御免なさい。本作中にとても書けず、おまけという形で書かせて頂きました。甘くねぇな…コーヒーシュガーにもなりきれてません…本当にすいません。書き直しならいつでも致します。(双黒なのに太宰さんしか使っていない…ああああ!!) (2018年3月7日 22時) (レス) id: 23b0d452e1 (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - きなこもちさん» 有難うございます!満足頂けましたか?とてもの三連続…w次回の作品もいずれ書きますのでその時はよろしくお願いします! (2018年3月4日 19時) (レス) id: 23b0d452e1 (このIDを非表示/違反報告)
きなこもち(プロフ) - 完結おめでとうございます!とてもとてもとても面白かった…!お疲れ様でした(*´∀`*) (2018年3月4日 19時) (レス) id: 48ae29e69a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:時雨 | 作者ホームページ:   
作成日時:2018年2月14日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。