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太宰が細い体にご飯をかき込んでゆく姿を穏やかな表情で見るA。
幸せな家庭、そのものだった。
「A、すんごく美味しいよ。」
『あ、ありがとう…ございます。…おかわり、有りますけどどうですか…?』
もちろん!と云って太宰はまだ米粒の残った茶碗を差し出す。
2杯目だから食べきれなかったらどうしよう…などと考慮し、半分程度にご飯を盛り、彼の元へと茶碗を返却した。
『兄さん、お話があるのですが…。』
太宰は今、ご飯と箸と茶碗と会話をしていてこちらの話に応じることは出来そうにもなかったがそのまま話を続けた。
『兄さん、良い、女性って居たりします?』
その問いを投げかけると、彼はピクリとも動かなくなった。まるで今日の朝の攻防のように。
「ん、居るじゃないか。目の前に。」
『厭、真面目に。いらっしゃらないのでせうか』
そう云うと何やらブツブツと考え事を始めた。
…○○丁目のあの女性は知的で美しい、あの町外れの店で出会った彼女も……否、この前の依頼者も………。
思考回路が漸く停止したのか真っ直ぐした瞳で太宰は云った。
「君より美しく、魅力的な女性は出会った事がない。」
…思ってたのと違うのですが。
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時雨(プロフ) - ネムさん» そう言っていただけてめっちゃめちゃ嬉しいです!!!!!!!!!!!このコメントで私もニコニコしちゃいました。嬉しさいっぱいです、こんなに長いのに読了してくださりありがとうございました! (8月6日 2時) (レス) id: b6f643f10a (このIDを非表示/違反報告)
ネム(プロフ) - あぁもう…だめだ。なんか言葉に詰まってしまいます。完結ありがとうございます。最高でした。 (8月1日 1時) (レス) @page41 id: 41eadc19f5 (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - ピポポタマスさん» 遅くなって御免なさい。本作中にとても書けず、おまけという形で書かせて頂きました。甘くねぇな…コーヒーシュガーにもなりきれてません…本当にすいません。書き直しならいつでも致します。(双黒なのに太宰さんしか使っていない…ああああ!!) (2018年3月7日 22時) (レス) id: 23b0d452e1 (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - きなこもちさん» 有難うございます!満足頂けましたか?とてもの三連続…w次回の作品もいずれ書きますのでその時はよろしくお願いします! (2018年3月4日 19時) (レス) id: 23b0d452e1 (このIDを非表示/違反報告)
きなこもち(プロフ) - 完結おめでとうございます!とてもとてもとても面白かった…!お疲れ様でした(*´∀`*) (2018年3月4日 19時) (レス) id: 48ae29e69a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:時雨 | 作者ホームページ:
作成日時:2018年2月14日 12時