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待ちに待った日曜日がやってきて、小山くんの自宅で勉強会は始まった。
「ねえ加藤くんってどの教科も得意なの？」
「まあ…でも理数系科目は小山の方が断然できるよ」
「え、ほんと？！」
「一応何度か…学年トップとってますっ！」
真由に尊敬の眼差しで見つめられた小山くんは楽しそうに、まるで選挙カーから顔を覗かせる議員のように “ありがとうございます、ありがとうございます！” と片手を上げて喜んだ。
「じゃあ小山くん数学教えて欲しいんだけど」
「喜んで！！」
真由が私への配慮なのか、自ら小山くんの隣に座ったことで、私の隣には加藤くんが座ることになった。
目の前で2人が肩を寄せ合って仲良く1つの教科書を覗いている。
私と加藤くんは、目を見合わせて微笑んだ。
「…金子は勉強得意なの？」
『ううん、全部平均って感じ』
「なるほどね、これからに期待だな(笑)」
『これから？』
「理系に強い小山と、自分で言っちゃアレだけど…文系に強い加藤いるから。平均余裕で超えるっしょ？笑」
『……たしかに？笑』
「信用ないな(笑)絶対過去最高の成績とらせてあげる」
『なんか、家庭教師みたいだね(笑)』
「同い年で家庭教師かよ？笑」
ふと、視線を感じて前を見ると、小山くんと真由がこっちを見つめていた。
『……え？』
「いや、なんか…シゲとAちゃんもいい感じだなーって、ね？笑」
『え』
「いや、小山くん？ “も” ってなに、“も” って(笑)」
「え？俺と真由ちゃんもいい感じじゃん？笑」
「はぁ？ふざけてんの？笑」
やめてよバカって真由は笑いながら小山くんを叩いているけど、それすら小山くんは楽しそうにしていて、
ちょっと嬉しくなって加藤くんの方をそっと向いたら、既に下を向いて教科書を読んでいて、ああ、ちゃんと勉強しなきゃなって少し落ち込んで。
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だけど彼の黒髪の間から見えてる耳が燃えるように赤くなっていて。
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『加藤くん…、』
「ん、」
『…、分かんないとこあったら質問させてね』
「ん、(笑)」
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チラ…とこっちを見て微笑む彼に、私は深呼吸をして教科書を広げた。
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鈴木カルロス三郎太(プロフ) - ゆっちゃんさん» えええありがとうございます(;o;)更新遅くなりましたが地道に続けていくのでよろしくお願いします。 (2018年9月19日 15時) (
レス) id: 1320e2bf1a (このIDを非表示/違反報告)
ゆっちゃん - これ読んでるとなんか幸せな気持ちになりますww この作品好きです(о´∀`о)応援してます！ (2018年8月25日 1時) (レス) id: f0e7248429 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鈴木カルロス三郎太
| 作成日時：2018年8月20日 22時
