【文スト×暗殺教室】転校生はマフィアの潜入捜査官でした。

イケメンは基本性格がわろし ページ10

・・・何故私は、赤毛の少年と並んで山道を歩いて居るのか。


其の謎を知る者は居ない。



「ねえ、お姉さん・・・あ、同い年だからお姉さんじゃないか。何て名前なの?」


否、私の方が歳上で合ってるんだけど。何せ偽装中学生だから。



『風間A。君は?』


此の少年に沸き上がる殺意を全力をもって抑え付け、お姉さんらしく微笑む。


「俺は、カルマだよ。赤羽業。気安く名前で呼んでよ、風間ちゃん」


友好的に笑って居る様にも見えるが、如何やら彼は強いが未成熟な型の様だ。


彼・・・赤羽君?の全身からは、殺気が年中無休、24時間営業の勢いで放出されて居る。


まあ私マフィアだから、此の程度の殺気で怯まないけど。


『じゃあ是非私の事も名前で呼んでよ。名字で呼ばれるの好きじゃなくてさ』


私は爽やかに笑い、抑え込んで居た殺気のほんの5%程を放出してみせた。


其れだけで、赤羽君がより此方を警戒したのが判った。


如何だ、坊や！こちとら手前より歳上なんだぞ！


「じゃあしょうがないから名前で呼んであげてもいいよ、ゴリラパワーの持ち主さん?」


否、待て。此奴一寸可笑しいぞ。


私の事を充分警戒した上で挑発してる。否待て、其れ無茶苦茶矛盾してないか！?


つい挑発に乗って仕舞いそうになったが、私は歳上の余裕で我慢する。


そうそう、私は潜入捜査官なんだから、事を荒立てちゃ駄目なんだって。


っていうか、昨日思い切り問題起こしたけど、まァ其れは其れだ。


自分の中で勝手に納得して居ると、何時の間にかボロい校舎は目の前に在った。

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