ｲﾁ ページ3
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とある、本丸にて…。
『ぁ、！ぁる、じさｯ、ま…も、やめ、ぁあ！』
涙を流し甘い声を出しながらも''もうやめて''と言う刀剣。
「は、？何言ってんだよ、まだまだいけるだろ？」
しかし、審神者はやめてはくれず、''まだまだいけるだろ''と威圧をかける。
『ｯ……いけ、ま、ぁｯ、す…』
そんな審神者の威圧に怯み、本心とは真逆の言葉を言う刀剣。
まだ昼間だというのに…見せつけるかのように、刀剣の番の居る
三条派の部屋の真隣の部屋で行為を行う審神者。
隣の部屋からは小さいが、啜り泣く声が聞こえる。
刀剣は、諦めかけていた。誰もこの状況を変えてはくれないと、
誰も、自分を、彼等を助けてなどくれないと、世界に、人間に絶望していた。
しかし、その刀剣は一刻も早くこの状況から抜け出そうと策を考えた。
『ぁる、じ…さ、まぁ、も、ぅ……達して、しま、ｯぁ！』
「ｯ……嗚呼、イけよ、ｯ！」
『あ、ぁるじ、さま、ｯ…す、きｯ！ぁ、るｯじの、子どもｯ、は、らｯませてぇ！』
酷な事だが…早く行為が終わるように、甘い声を出し、思ってもない言葉を言う。
隣の部屋でこれを聞いて泣いている夫の顔を思い浮かべながら。
「嗚呼、はら、ｯませてやるよ、ｯｯ、イけｯ、夜蝶！」
『ぁｯ、達す、るｯ！ぁる、じ、ある、じぃ、さ、まぁ……ああぁあ、ぁあ、ｯは、』
「ｯ…………はぁｯ、名残惜しいが今日はここまでだ。
もうすぐで見習いが来るからなぁ、夜蝶、絆されるなよ、良いな？」
『は、ぃ……主様、お仕、事…頑張ってくんなんし』
内心、早く行ってほしいと思いながらも丁重な言葉を返す。
機嫌を損ねたらどうなるか分かっているからだ。
「嗚呼、行って来るからな。夜蝶………愛しているぞ」
『わっちも、お慕いしておりんすよ』
審神者にそう告げると、口吸いをされる。
軽くそれを何度かすると審神者部屋に帰って行った。
嗚呼、やっと帰ったのかという思いと、安心感で体の力が抜ける。
しかし、三日月を泣かせてしまった事を思いだし、急いで部屋を片付け、
審神者が出した液体をすべて出しきり、ﾃｨｯｼｭで丁寧に拭き取り終わると
服装を整え隣の部屋へ向かう。
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作者名：らいあげポテト | 作成日時：2019年6月16日 3時
