ココロ

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side Riku

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真夜中。

たまたま目を覚まして隣を見ると

Aの目から つぅっと雫がこぼれた。



「Aっ、？」



布団から覗く冷たい手を

温めるように、包み込んで握ってあげる。



「どうしたのぉA……起きないかな、」



別に魘されてるわけじゃなくて

もし良い夢で 涙を流してるなら

起こさずに寝かせてあげたいと思うんだけど。





サラサラな髪の毛に指を通して

Aの頭を ゆっくり撫でていると

不意に ぎゅっと握っている手に力が入った。



何かと思って顔を覗けば、眉間に皺を寄せている。





「A、Aっ、起きれる？」




きっと悪い夢だ、助け出してあげなきゃと思って

優しく肩を叩いて起こす。





「……っ、や、、」

「っA起きた、大丈夫、？やだったね、、」

「いやっ、、こわい、ひっぅ……や、、」

「怖い、？ りっくんだよ、A」





夢の内容もわからず、ただ泣きじゃくる彼女を

宥めることしか出来ないのが歯がゆい。



怖い、いやだ、って

夢と現実の間でさまよっているのか

俺の存在まで拒まれてしまって ちょっと焦る。



「やぁ、っ、やだっ……はぁ、はぁっ、はぁ」

「大丈夫だよA、ゆーっくり、ゆっくり息して、」

「離してっ、、ひっ、ぅ」

「Aちゃん、俺の目見て？大丈夫だから、、」



胸をぐーっと押して拒むけど、お構い無しに

俺の体温が伝わるように 布団ごと抱きしめてあげる。



「ふぅーって、吐いて、吸って、大丈夫大丈夫。」

「っ、ふ……りっく、」

「うん、りっくんだよ、大丈夫だよA、」





泣き疲れたのか 目がとろんとしてきて、

呼吸が落ち着いてきたのを確認して

ベットに横にしてあげる。





「りっくん、、っ、怖い、」

「ん、何が怖い、？ 大丈夫だよ、隣にいるから」

「ぅ、ん……」

「大丈夫大丈夫……おやすみA、」





朝になるまで、そしてこれからも

ずっと一緒にいるから、なんにも怖くないよ。





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