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「まずはどこから行く？」
何故かゾムを連れて回ることになった書類運び。
完全に暇つぶしにされているのを理解しつつも、Aは彼の方へ顔を向ける。
『ゾムさんが現在居場所を把握している方はいらっしゃいますか？』
探すのは鬱、コネシマ、シャオロン、ひとらんらんの四人。
最後の一人はともかく、他は大人しく部屋で仕事をしているか疑問である。
ゾムは少し考えた後、素直に持っている答えを出した。
「んー、シッマはなんか訓練場におった気もするけど、今も居るかはわからん。シャオロンは多分食堂か談話室やと思う。ひとらんは仕事してるか畑かなぁ。大先生は知らん」
一名を除き、ある程度具体的な答えが出てきたことにAは僅かに驚く。
目を丸くしている彼女を見てゾムは得意げに胸を張った。
「さすがやろ。伊達に城内のダクト出入りしてへんで」
『ええ、さすがですね。書類もこの調子で片付けていただきたいです』
「そうきたか。心配せんでもちゃんとやるって。言っとくけど俺あいつらよりはちゃんと出しとるからな」
またも得意げに言うゾムだが比べる相手がおかしい。
適当に相槌を打ちつつ、Aの足はある場所へ向かっていた。
「珍しい組み合わせやねー」
「あれ？お前ら何してん」
食堂に居たのはしんぺい神とシャオロン。
早速目当ての人物が見つかったことに安堵しつつ、Aはシャオロンへ書類を手渡した。
「げっ。…トントンめ、Aに持ってこさせるとかずるいわ」
『いえ、自主的にです。シャオロンさんなら早く片付けていただけるかと思ったので』
ただニコニコと見守るしんぺい神とは対照的に、ゾムはAの後ろでバレないように肩を震わせている。
「ま、まあな、俺にかかればこんなん楽勝やし？」
『そうですか、やはりシャオロンさんに最初にお渡ししに来て良かったです』
「えっ、一番に俺の所来てくれたん？」
その問いを肯定すると、彼の表情はみるみるうちに笑顔に変わっていく。
背後で呼吸困難に陥りそうになっているゾムを無視してAも微笑むと、シャオロンはガタッと音を立てて椅子から立ち上がった。
「任しとき！ほんますぐ提出したるからな！俺がゾムより早く終わらせられるとこ見したるわ！」
「げほっ、え、何で俺煽られてん」
『さあ？』
「あははは」
楽しそうに笑うしんぺい神を置いて食堂を出ていくシャオロン。
ある意味単純過ぎて仕掛けたA本人が少し心配になる程だった。
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ミリオ - 小説読ませていただいてます！いやもう読む手が止まらないくらい、面白いです。グル氏の少し子供っぽいところがツボで、来るたんびに部屋で一人で「キャー！！」って言ってますw私は読むことしかできませんが、これからも頑張ってください！ (2020年3月23日 2時) (
レス) id: 5e8093b1cc (このIDを非表示/違反報告)
璃亜(プロフ) - 豆粒さん» コメントありがとうございます。わかりやすいですか…！？嬉しいです！更新遅くて申し訳ないですが、またいらしていただけると嬉しいです。 (2017年11月27日 8時) (レス) id: 97b5822f0b (このIDを非表示/違反報告)
豆粒 - はじめまして!内容が濃くて続きが気になってしまいます(*´∀`*)あと その場の状況がわかりやすい詳しい文にとても惹き付けられちゃいます、更新お疲れさまですっ (2017年11月26日 20時) (レス) id: 6ecce97bae (このIDを非表示/違反報告)
璃亜(プロフ) - RIARUさん» コメントありがとうございます。面白いと思っていただけて嬉しいです！いえいえ、私の話は参考にできるほどではないので…。ゼロからオリジナルで書かれた方がもっと面白いお話ができるかと思います。 (2017年11月21日 12時) (レス) id: 97b5822f0b (このIDを非表示/違反報告)
RIARU(プロフ) - 作品読ませていただいてます！とても面白いです。私も小説を書いてるんですが参考にしてもよろしいでしょうか？失礼だったらすみません。 (2017年11月19日 21時) (レス) id: 88c227d681 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：璃亜
| 作成日時：2017年7月7日 23時
