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「…うん、言ってることはわかるで？けど皆Aちゃんと仲良くしたいんよ。遠慮せんで馴染んでほしいし、変に我慢されんのも嫌やしさ。せっかく仲間になったのに距離空くのも寂しいやん」
Aが言葉を繰り出す前に声をかけてきたのはオスマン。
苦笑気味に続きを話し出す。
「でもまあいきなり全員に呼び捨てとかタメ口って言われても困るよな。まずは話しやすい人から慣れてこう。…例えば俺とかならいけるんちゃう？」
さりげなく自分を入れてきたあたりで鬱がズルいと声を上げる。
Aは彼を一瞥すると冷静に答えを発した。
『…わかりました。では百歩譲って呼び方は今まで通りにいたしましょう』
「えっ、」
『話し方も譲歩しましょう。常に気を遣うタメ口か、遠慮せずに物を言う敬語か、お好きな方を選んで下さい』
「…ズルいわそれ…。そんなん一択やん…」
力なく呟くと机に突っ伏すオスマン。
撃沈した彼を見て室内がわずかにざわつく。
「A強っ。ちょお待て、これ誰か勝てるん？」
「え？いやわからん…大先生何とかできんの？」
「逆にできると思ったん？…いや、僕が甘えたらワンチャンあるか…？」
「何でや。余計距離置かれるやろ。駄目元で死にに行くんなら止めんけど」
「ゾムぅ！」
コソコソと話す彼らを見てため息を吐いたのはひとらんらん。
呆れた様子でマスク越しに声を発する。
「そういうのはとりあえず慣れてもらってからでいいんじゃないの？仲良くなってからならAも考えが変わるかもしれないし」
「俺もそう思うわ。強制されたらやりづらいやろ」
兄さんからも援護が入った。
ようやく落ち着きそうかと安堵したところで、ロボロがおずおずと遠慮気味に小さく手を上げる。
「あの、それならせめてさん付けとかにしてくれん…？俺、ずっと様付けやったし、これからはもっと皆みたいに話したいし…」
立っているAを座ったまま恐る恐る見上げるロボロ。
紙に遮られているはずなのに何故か上目遣いで見つめられているような気がして無下にしにくい。
Aは一瞬言葉を詰まらせるが、諦めたように息を吐いた。
『…ではロボロさんで』
「！う、うん！ありがとう！」
「おや、では私もそれでお願いします」
「僕もねー」
便乗したエーミールとしんぺい神にも頷くと彼らは嬉しそうに笑う。
結局一部の呼び方以外の接し方は今まで通りということで何とかまとまった、と言いたいところだったが。
「………」
一番厄介な人物を一人忘れていた。
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はろ - 初コメ失礼します。今日初めてこの小説を見つけ一気に読んでしまいました。素敵な作品をありがとうございます！ (2019年5月10日 23時) (
レス) id: 04eaede967 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - あ、あの、エーデルが死ぬと思ってなくて思わず涙が……(T ^ T)作品好きです！ま、まさかのおおおおってなっておりますっっ！ (2019年4月26日 17時) (レス) id: 0dc2b364d7 (このIDを非表示/違反報告)
璃亜(プロフ) - フーさんさん» コメントありがとうございます。ボキャブラリー広いですか…！？まだまだ勉強不足な面もありますが、そう言っていただけて嬉しいです！ありがとうございます。続編もあるのでよかったらご覧になってみてください。 (2018年3月14日 21時) (レス) id: 97b5822f0b (このIDを非表示/違反報告)
フーさん - 主様のボキャブラリー広すぎるぅううう… (2018年3月14日 13時) (レス) id: c25a3a0724 (このIDを非表示/違反報告)
璃亜(プロフ) - 遊馬さん» コメントありがとうございます。まだまだ拙いですが、お褒めのお言葉とても嬉しいです…！お気遣いありがとうございます。次作もどうぞよろしくお願いします。 (2017年7月7日 14時) (レス) id: 97b5822f0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：璃亜
| 作成日時：2017年5月24日 22時
