そらにうかぶ ページ18
鳥さんが持って来た重そうな箱にAを抱えたままキバナさんが乗り込む
『ね、ねぇキバナさん。これ乗るの？』
「ん？どうかしたか？」
腕からゆっくり椅子へ下ろしたのを確認すると
閉めますんで気を付けてくださいね。とドアはおじちゃんが閉めてくれた
『お空、飛ぶの？』
「そりゃ勿論。空飛ぶタクシーだしな」
やっぱり…
"空飛ぶ"しか分からないけどそれだけで充分だ
お散歩ならいいけど
『どこかに行くの？ここ離れちゃうの？』
離れるのはやだなぁ…
しょんぼりと下を向けば頭上からじっという視線を感じる。上目がちに見上げれば何か考え中なのかキバナさんの瞳が小さく揺れ動いた
『？ きば…』
「…ハァ。また帰ってくるから、そんな不安そうな顔すんな」
突然真剣な顔をしたかと思ったら
溜め息を吐き、溜め息を吐いたかと思えば次には穏やかな表情でAの頭をくしゃっと撫でた
Aの頭上にははてなが並ぶ
「お客さん。行きやすよ！」
おじちゃんの声にはっとして前を向くとA達を乗せた箱はゆっくり浮遊していく
『！』
みるみる内に窓の景色が建物より高くなって空だけになる。これって浮かんでるのさっきの鳥さんのお陰なんだよね？
Aならキバナさんだけでもムリだなぁ…
黒い鳥さんってすっごく力持ちなんだ！
うぅ…
外の景色見てるだけで身体がうずうずする
『ねぇ、キバナさん！飛ぶならAも飛べるよ』
ついて行くから一緒に飛んでも良い？って手をあげたら「ダメに決まってんだろ」ってあげた手を下ろされてしまった
あ、そうだった。
飛んじゃダメって約束したんだった
ざんねん…
でも
自分で飛べなくても空が近くて嬉しいな…
ふふっと笑ったら「やっと笑ったか…」って隣から小さな呟きが落ちてきた気がした
『あっ、みてみてキバナさん！あの雲キバナさんに似てる！』
「(…やっぱコイツ後ろ姿ヌメルゴンだな)」
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愛っち(プロフ) - 天使の主人公ちゃんとキバナさんとのやり取りがホッコリします！次の更新頑張ってください‼️ (2022年4月24日 16時) (
レス) id: d531dd11f3 (このIDを非表示/違反報告)
ＡＲＵＰＡＫＡ - 夢主ちゃんには幸せになってほすぃ… (2020年1月29日 22時) (レス) id: f3d3ee67c0 (このIDを非表示/違反報告)
sk - 好きです！次の更新待ってます！ (2020年1月28日 19時) (レス) id: f3d3ee67c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：流衣 | 作成日時：2020年1月4日 1時
