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気の済むまでピアノを弾き続け、さて帰ろうかとスマホで時間を確認すると、１９：５６という表記。
(ヤバいっ、バッグ教室に置きっぱなし！！)
慌ててピアノを元の状態に戻し音楽室を出ると、駆け足で教室まで走る。
夜の学校って何か不気味だし、早くバッグ取ってさっさと帰ろう。
(なんて思ってる時に限って、何か起きたりするんだよねぇ……)
悪い妄想は、自然と人をその気にさせる。
だから彼に手を掴まれた時、私はてっきりこの世のものではない何かが現れたのかと思ったのだ。
「いやあああああああああ！！！だ、誰々誰々！？」
「お、落ち着いてください先輩っ！オレっすよ、漣ジュンっす！！」
「もぉぉおおおお漣くんんんんんんん！！！」
内心ホッとしつつも、べそをかきながら私は漣くんを2、3回叩く。
「す、すんません」と漣くんは謝っているが、よくよく考えてみれば彼は何も悪くないじゃないか。
叩いてごめん、漣くん。
「はぁ……怖かったぁ。で、漣くんはどうしてまだ残っているの？」
「え？あぁ、はい先輩。これ」
そう言って彼が差し出したのは、今頃教室にあるはずの私のバッグだった。
え、もしかして漣くん……
「取りに行ってくれたの？」
「教室閉まりそうだったので。自分のを取りに行くついでですけどね」
「ありがとう、漣くん。ずっと待ってなくても、音楽室バンッて入ってきて置いていってくれて良かったのに」
「演奏の邪魔しちゃいけねーかなって思って。それに……いえ、何でもありません。帰りましょうか。昇降口閉まっちゃいますよー」
彼が言いかけた言葉が気になったが、スタスタと私を置いて歩いていくものだったから、私も慌てて彼の横に並んだ。
……だって、夜の学校は怖いからね！
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リア(プロフ) - 最高に面白いです！日和が可愛すぎる！！！更新楽しみに待っています(^^) (2020年1月24日 17時) (
レス) id: f94faaa2fc (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 凄く私好きな話だと思います！滅茶苦茶好きになりました！！更新待ってます。頑張ってください！！ (2020年1月23日 6時) (レス) id: 1d868b34d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水神友花 | 作成日時：2020年1月19日 12時
