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_______________私は、母から逃れられない。
「Aちゃん。綺麗よぉ、そのドレス」
したくもない化粧をし、着たくもないドレスに身を包み、ステージ裏からフロアを覗く。
高そうなスーツやドレスを着たボンボンの老若男女が、食事やお酒を囲み談笑をしていた。
(お気楽でいいよね。良ければ拍手、悪ければ罵倒すればいいだけの身分なんだから)
腹が立つ。
私の人生の主導権を握る母も、人の気も知らないで談笑する彼らも、母から逃れられない私も。
(皆は……今何してるんだろう)
七種くんの事だし、今頃もう新しいプロデューサーと顔合わせしたりしてるんだろうなぁ。
《大変長らくお待たせ致しました。本日の目玉とも言えるでしょう。あの”幼き天才ピアニスト”の復帰ステージです》
会場の照明が薄暗くなり、ステージに目を逸らしたく程のライトが照らされる。
「さぁ、Aちゃん」
母に強引に背中を押され、ステージに私が姿を現した途端、盛大な拍手が巻き起こる。
嫌だ……逃げ出したい。
けれど、今ここで逃げ出してしまえば、仕事を投げ出す事になる。
これから先の人生に、大きな影響を与えかねない。
会場に向かって礼をし、重たい足取りでピアノ椅子に座る。
目の前にある、大好きなピアノ。
でも今は、あなたが敵に感じる。
「はぁ……」
深呼吸をし、鍵盤に指を置く。
(たった数ヶ月の間だったけど、ありがとうEdenの皆)
そして、
さようなら
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リア(プロフ) - 最高に面白いです！日和が可愛すぎる！！！更新楽しみに待っています(^^) (2020年1月24日 17時) (
レス) id: f94faaa2fc (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 凄く私好きな話だと思います！滅茶苦茶好きになりました！！更新待ってます。頑張ってください！！ (2020年1月23日 6時) (レス) id: 1d868b34d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水神友花 | 作成日時：2020年1月19日 12時
