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空間を変えるだけでも、生まれてくる音は変わってくる。
私がここに来た目的は、年末にあるSSでEdenが使う曲を、そろそろ作ろうと思ったからである。
SSは、アイドル業界最大の祭典。アイドルの頂点を決めるもの。
だからこそ、いつもよりも気合いを入れて作ろうと思ったのだ。
こんなに早く取り掛かるなんて初めてで、自分でも少し驚いているけど、それだけ私はいつの間にか彼らの事を_______________
(ん？)
突然、おでこをトンと人差し指で軽く押されたため、正面を見ると日和くんがニコニコしながら私を見ていた。
「……漣くん達は？」
「話は終わったから先に帰らせたね」
「何の用？」
「いや。ただ、久しぶりに幼馴染とこうやって話をしたかったからね」
日和くんに言われ、確かに学園や仕事以外で、こうやって彼と2人で話す事はなくなっていた事に気付く。
目の前にいる、”ただの私の幼馴染の巴日和”の姿に少しの嬉しさと、アイドルになってしまった彼との溝のようなものを感じて少しの悲しさが込み上げてきた。
「もうお互いにプロになったから、昔みたいに話す事はなかったもんね」
「折角だし、昔みたいに何でもない事を話そうね。お互いに今だけ、”アイドルと作曲家”としての肩書きを置いてね」
その瞬間、アイドルとの彼との溝が埋まったような気がした。
私は、持っていたペンを置き、掛けていた眼鏡を外すと、日和くんを見る。
「何から話す？もちろん、仕事以外の事で」
「んー、そうだね。まずは、飲み物とか頼み直そうね。もちろん、ぼくの奢りだね！」
「ははっ。さっきも奢ってもらったし、何か私、日和くんからお金を巻き上げてるみたい」
「ふふん、いつか返してもらうからね！」
今、目の前にいる巴日和という人間は、いつもよりもちょっとだけ子供じみた笑顔を見せた。
つられるように、私も自然と笑みが浮かぶ。
久しぶりに、心の底から笑ったような気がした。
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リア(プロフ) - 最高に面白いです！日和が可愛すぎる！！！更新楽しみに待っています(^^) (2020年1月24日 17時) (
レス) id: f94faaa2fc (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 凄く私好きな話だと思います！滅茶苦茶好きになりました！！更新待ってます。頑張ってください！！ (2020年1月23日 6時) (レス) id: 1d868b34d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水神友花 | 作成日時：2020年1月19日 12時
