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「記憶がなくなっちゃったみたいなの…」
鮮明に脳に入ってくる
『え、どういうこと…ですか』
お母さんが震える肩を抱いてくれる
「突発性の病気で、その衝撃で記憶が飛んじゃったみたいで……」
話しても私のこともわからないみたいなの…
そういう大毅のお母さんの顔は切なくて、
『大毅と話しちゃダメですか?』
「いいけど…大丈夫?」
なんの大丈夫か分からなかったけど、
『はい』
もちろんそう答えて、カーテンを開けた
そこに居たのは、光のない目に下がった口角
まるで大毅だとは思えない人だった
『…ぁ、大毅?』
「ん?…誰」
だろうなとは思ってたけど、いざ言われちゃうと悲しい
『…Aです、あなたと付き合ってます』
「付き合って…る」
多分困惑してるんだろう、
知らない人が入ってきて付き合ってます、なんて言われたら誰だって困る
でも、早く記憶を取り戻して欲しくてヒントをいっぱい出す
その後、沢山話したけどずっと私が喋るばかりで、向こうからの反応は少なかった
あっても「うん」とか「ん」とか。
前の大毅とは比べ物にならなくて、夢でも見てるんじゃないかなって思うくらい
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まっぷ(プロフ) - たらこ唇さん» あら!ありがとうございますぅ〜←そのお言葉嬉しいです! (2019年3月16日 23時) (レス) id: c9f241d548 (このIDを非表示/違反報告)
たらこ唇 - 新作!楽しみにしてました!感動しちゃいました…! (2019年3月16日 20時) (レス) id: c150df1cab (このIDを非表示/違反報告)
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