▽文豪を庇った貴方 ページ39
敵の攻撃から文豪を庇った貴方と庇われた文豪。
敵はもう鎮圧しましたが、貴方は重傷で……
❀中島 敦
「Aさん…ッどうして僕なんかを…!」
貴方のその重傷は、彼なら直ぐに癒える傷です。
庇わなくたって彼は生きていたでしょう。でも、生きていたって彼が痛い思いをするのには変わりありません。
「僕なんか」。
彼はそう言いますが、貴方はそんな彼の頬を軽く叩いて言います。
「貴方は格好いい、だから、胸を張って」と。
❀太宰 治
「A、駄目だ、血が止まらな…ッどうして…!」
いつもの陽気な態度は何処へいったのでしょうか。
彼の瞳はゆらゆらと揺らいでいて、それは今にも涙が零れそうにも見えます。
倒れ込んだ血塗れの貴方を抱き抱える。彼はその光景に、過去の記憶がフラッシュバックします。
「Aも私を置いていく
❀国木田 独歩
「死ぬな、目を開けろA!」
まだ死んでなんかありませんが、貴方の怪我は誰がどう見たって重傷。
与謝野
「駄目だ…Aが死んだら俺は…ッ!」
❀江戸川 乱歩
「何を……なんで、なんでAが…!」
何故?と、貴方を叱りたい彼ですが、不注意で死にかけた彼を庇った貴方には彼も怒鳴れません。
誰にもぶつけられない、彼の持つその怒りや後悔は自分に向けられます。
推理なんてしていられない程に、彼は混乱していました。
「僕が…ッ僕が君を、Aを傷つけ、て…っ」
❀与謝野 晶子
「なんで、
敵を片付けた後、急いで貴方を治癒した彼女ですが…貴方は一向に目を覚ましません。
膝枕をして、早く貴方の声を聞く為に、早く貴方に理由を聞くために、彼女はじっと待っています。
もう少ししたら、目が覚めるんだと信じて、その場から動こうともせずに。
「A……アンタが笑うたんびに、私は生きてていいって心から思えたンだよ。」
❀福沢 諭吉
「何故だ、何故私は!!」
怪我をした部分から血の止まらない貴方。
貴方を守れなかった自分に対して、彼は何度も、何度も怒ります。
貴方は、そんな彼を見たくて助けた訳じゃありません。
もう、動く力も残っていませんが、なんとか彼の手に触れると彼は自責の言葉を止めます。
言葉は話せませんが、彼に貴方の思いは伝わった様です。
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もも - リクエスト大丈夫ですか、、? (1月18日 21時) (レス) id: 12bc70a190 (このIDを非表示/違反報告)
枯木(プロフ) - ひらすちゃん🐧さん» コメントありがとうございますー!男の子に任される側でしたか!!w(。-∀-)格好いいっ!! (5月1日 6時) (レス) id: cf1149ca5a (このIDを非表示/違反報告)
ひらすちゃん🐧 - ペットボトル...友達のいつもわっちが開けてる...あ、男の子のやつも任されますよ?...() (4月30日 23時) (レス) @page45 id: 78bf642dad (このIDを非表示/違反報告)
枯木(プロフ) - まゆさん» 有難う御座いますぅぅ(><。)これからも頑張ります!!!!!!(˶' ᵕ ' ˶) (4月30日 5時) (レス) id: cf1149ca5a (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 初コメ失礼致します。読んでいて心が癒されました♪いっきに読んでしまいました!wこれからも頑張ってくださいね♪応援しています!!(*^-^) (4月30日 0時) (レス) @page27 id: e4a4033c2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:枯木 | 作成日時:2023年2月1日 20時