42. last story ページ43
小瀧くんに腕を引っ張られ連れてこられたのは人がほとんど通らない場所
ここまで小瀧くんは一言も話すことなくずんずんと歩いてきた
今でも俯いたままわたしの腕を掴んでいる
その手は怒りと悲しみが混じったようなのに優しくてなんだか泣きそうになってしまった
「……ごめん」
突然話したと思えば状況からしてよくわからないことばだった
「え?」
腕を話されこちらを向いた小瀧くん
次の瞬間わたしは抱きしめられていた
ドキドキと心臓の音が聞こえてきてすごく緊張する
この心臓の音は私のものなのか、それとも小瀧くんのものなのか
「あんな、ずっと言いたかってん。今まで姫宮を傷つけてきてたことに今更かも知れへんけど気づいてん。」
少し声が震えていて、わたしは静かに話を聞くことにした
「俺、ほんとにずっと前から姫宮のことが好きやった。前に姫宮を見かけたことがあってそん時からもう好きやった。
学校で会ったときはほんまに奇跡かと思ったぐらい。だから焦って告白してもうたんやけど、よく考えたらタイミング悪すぎたよな。
ほんま、ごめん。
もっとよく考えればこんなことにはならなかったんかもな……」
「……そんなっ」
上を見上げると小瀧くんは今にも涙をこぼしそうで、ほんとうの話だということが分かった
その小瀧くんの顔を見たら私まで涙が止まらなくなっちゃって
「……小瀧くん、わたしこそ、ごめっ」
「ええねん。姫宮は悪ない」
今までやってきたことにどっと罪悪感が湧き上がってきて申し訳ない気持ちでいっぱいになった
「……姫宮?もう一回ちゃんと言わせて
ずっと前からAのことが好きやった。俺と付き合ってください。」
「はい、よろしくお願いしますっ」
今までたくさんすれ違って、お互い傷つけあって。
そんなわたしたちだったけどお互いの気持ちがやっとひとつになって。
「A、好きやで」
「わたしも好きっ」
すれ違いだらけの恋も悪くはないのかな。
そんなことを思わせてくれる恋だった。
〜F i n .〜
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チコリータ。 - 楽しみに待ってます!!(*´ω`*) (2016年11月6日 16時) (レス) id: b6faec4c1a (このIDを非表示/違反報告)
チコリータ。 - 完結おめでとうございます!!ダメ作なんて……!めっちゃキュンキュンしました!次回作とかも楽しみにしています!!(*≧∀≦*) (2016年10月13日 21時) (レス) id: b6faec4c1a (このIDを非表示/違反報告)
チコリータ。 - 大丈夫ですよ!!ありがとうございます! 私は、兵庫県出身の15歳です! (2016年10月11日 18時) (レス) id: b6faec4c1a (このIDを非表示/違反報告)
チコリータ。 - そうなんですか!? わざわざ私のためにすみません!!許可を得られなくて… 申し訳ないですがそっちの方向で宜しくお願い致します!! m(_ _)m (2016年10月10日 8時) (レス) id: b6faec4c1a (このIDを非表示/違反報告)
ありす。(プロフ) - チコリータ。さん» え!そうだったんですか。もしそれでできなくなっちゃうとかだったらお教えしますよ!教えることに関しては何の問題もないです! (2016年10月9日 22時) (レス) id: 5f988a2a80 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ありす。 | 作成日時:2016年8月4日 3時