30日目 ページ31
「ねぇ、はやく!」
そ「いや、え、はぁ?」
"何がどうなってそんなことになるわけ?"
ずるずると若干引き気味に後ろにずり下がる。
そんなそらるさんにショックを受けてはシュンと眉毛を下げて気分を落とす。
そ「……はぁ、ゆっくりでいいから最初っから全部話して」
------30分後------
そ「……それ、ほんと?」
ひととおり二日前にあったことを全部話した。
話を聞いてる間にもずっと絶句をしていたそらるさん。
そんなそらるさんに対してコクコクと首を縦に振る。
そ「あいつ……1度決断したらほんと早い」
「決断?」
決断って、なんの?
そ「……あ、いや、何でもない」
"それより……"
スッ、とそらるさんが腕を引いて顔を近づけてきた。
そ「オレとキスしたいって?」
「へ!? や、あの、ま、まって」
ぎゅっ!!
唇が触れるか触れないかぐらいの所でぎゅっと固く目を瞑った。
その瞬間、
ピシッ!!
「!?っ、いった」
じわりと鈍い痛みがおでこに広がる。
そ「ばか、怖いくせに」
"そんなこと最初から言わないの"
「ぅ、ごめんなさい」
よしよしと頭を数回片手で撫でられる。
そ「まぁ、まふまふの事だからそんなに心配はしなくていいよ」
「ぅん……そうだよね」
ブーブー、
そ「っと、噂をしたらあいつから電話きた笑」
「え、まふから電話!?変わって! 変わって!」
久しぶりのまふの声が聞けると思うといてもたっても居られない。
そ「うわっ!! 切り替え早すぎ……まって、先に要件聞いてから」
「えぇー、」
そ「えぇー、じゃない……はぃ、もしもし?」
あ、ほんとにこの人自分が先に出たよ。
もういい、いじけてやる。
そらるさんからそっぽを向くように後ろでお山座りをして顔をうずめる。
そ「え、まじで?うん、うん、分かった」
"……Aと変わる?"
ピクッ
「まふっ!そらるさっ!貸して!貸して!」
そ「はいはい、スマホ落とすなよ」
手渡しで貸してくれたスマホから、
まふの声が聞けるんだと思うとちょっとだけ緊張する。
「も、しもし……まふ?」
ま「もしもし?A?」
久しぶりのまふの声が電話越しから耳元へとゆっくりと響いた。
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いるよ - 最高過ぎました… (2022年12月5日 19時) (レス) id: 7464634473 (このIDを非表示/違反報告)
千華(プロフ) - 未成年だから途中まで!また成人して覚えてたら見に来ます! (2021年5月25日 17時) (レス) id: ff1aa8f056 (このIDを非表示/違反報告)
しふぉ - このお話が好き過ぎてまた見に来てしまいました。 (2021年2月7日 2時) (レス) id: 19d2dfc8bd (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 良かったです。また書いてくれると嬉しいです。 (2020年12月11日 12時) (レス) id: c11f1036fc (このIDを非表示/違反報告)
。。みかん - あの、後日談みたいな成長した主人公ちゃんと歌い手たちの話が欲しいと切実に思いました。もう、、あの、本当、、、好きです。(唐突な告白) (2020年11月29日 21時) (レス) id: 301c148c11 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:羽鳥 | 作成日時:2017年10月23日 3時