27日目 ページ28
ぴくっ……。
「ふ、っ……ぅ」
漏れそうになる声を抑えるように、
必死に両手で口元の前に持って行ってはぎゅっと塞ぐ。
ま「……今、どこか分かる？」
ぎゅっ、と目をつぶってはコクコクと頷くことしか出来ない。
ま「耳たぶ、柔らかいね？」
ふにふにと緩く片方の耳たぶを触られる。
ま「……ちゃんと反省してる？」
声に出して答えない私に対して不満に思ったのか、
まふの声も不機嫌なトーンへと変わる。
「し、してっ……ん、」
ま「え、何？……してないの？」
"そっかぁ、残念だなぁ"
そう言ってはふっ、と私の耳にまふの短い息が吹きかけらる。
「ふぁっ、あっ！？」
「ほら、ちゃんと口に出して言わなきゃ」
"お仕置き、終わんないよ？"
耳元に触れるか触れないかぐらいの所で唇をあてられる。
吐息をわざと含ませてボソボソと話すから余計にくすぐったい。
終いには耳の中にまでまふのべロが侵入してくる。
まるで早くと急かされてるかのように。
「ふぁっ、ん、や、ごめ、ごめんなさっ」
ま「ふふっ、ごめんなさいちゃんと言えたね。
……反省した？」
「し、した！もうやんないっ、ごめんなさっ」
お願い、お願い。もうやんないから。
お願い、許して。
そんな思いでまふの顔を必死に見つめる。
ま「っ！わ、分かった、分かったから////」
"だからそんな顔してこっち見ないで"
一瞬にしてまふの顔が真っ赤に染まっていく。
手で顔を隠してよく見えないけれど耳まで真っ赤に染まっているのがよく分かる。
「ま、まふ？どうしたの？」
何が何だかよく分からなくて頭上にはハテナマークを浮かべる。
ま「……こっち見ないで、もぅ」ﾎﾞｿｯ
"これで無意識なんだから尚更タチが悪い"
「まふ？まぁ〜ふっ！なんで手隠してるの？」
いてもたってもいられなくなって、まふの手を顔から離そうとした。
パシｯ……。
「あっ……」
ま「……なに？まだお仕置き足りなかった？」
手が触れた瞬間、すぐにまふから手首を掴まれてしまった。
「め、滅相もございませんまふまふ様。」
恐縮して縮こまりながら謝罪を述べる。
ま「ん。じゃあお仕置き頑張ったご褒美。」
「ご褒美？」
ま「そ。ほら、こっちおいで？」
ぴくっ。
両手を広げておいで、と言ってくる。
その言葉と行動で、これから何が起こるのかを私は一瞬にして理解した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2353人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
いるよ - 最高過ぎました… (2022年12月5日 19時) (
レス) id: 7464634473 (このIDを非表示/違反報告)
千華(プロフ) - 未成年だから途中まで！また成人して覚えてたら見に来ます！ (2021年5月25日 17時) (レス) id: ff1aa8f056 (このIDを非表示/違反報告)
しふぉ - このお話が好き過ぎてまた見に来てしまいました。 (2021年2月7日 2時) (レス) id: 19d2dfc8bd (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 良かったです。また書いてくれると嬉しいです。 (2020年12月11日 12時) (レス) id: c11f1036fc (このIDを非表示/違反報告)
。。みかん - あの、後日談みたいな成長した主人公ちゃんと歌い手たちの話が欲しいと切実に思いました。もう、、あの、本当、、、好きです。（唐突な告白） (2020年11月29日 21時) (レス) id: 301c148c11 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：羽鳥 | 作成日時：2017年10月23日 3時
