何でもない日の彼とのお話(kn.k) ページ30
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深い水の底からゆっくりと浮上するように目が覚めた。
カーテンを閉め切った部屋の中、ドアの隙間から光と微かな物音。
サイドテーブルの時計は18時12分。
起き上がり静かに床に足を下ろして立ってみる。
……うん、大丈夫。
ドアを開けたら、ソファの背もたれから覗く頭が振り返った。
「お、起きた」
「来てたんだ」
「うるさかった?」
「全然」
首を振っても、痛みも眩暈もやってこない。
「どう?」
「うん、だいぶ良い」
本当なら今日は一緒に映画を観に行く予定だった。
二人とも好きなシリーズものの最新作。
でも起きた時から頭痛と眩暈がひどくて…仕方なく断念。
これは昔からで、検査しても特に原因があるわけでもない。大体半日寝てれば楽にはなるんだけど。
お休みの日になりやすいから、脳がリラックスし過ぎちゃうせいかと思ってる。
そんな感じだったから、健太にはすぐ連絡を入れておいた。行けそうにないから先に観にいってもいいよ、って。
私がこの状態の時、ゆっくり休めるように放っておいてくれるのは健太の優しさ。
本当に辛くてダメだと思ったらすぐ連絡するんだよ、って。
「ちょっとシャワー浴びてくる」
「あ、なんか食った?」
「食べてない…ずっと寝てたから」
「だと思った。 気持ち悪くはないんでしょ」
話しながらソファから立ち上がった健太がキッチンへ向かう。
「あっそれ…」
「持ち帰り限定のメニューがあるんだって」
通りかかるたびに混んでて、まだ行けずじまいの中華屋さん。
どうやらそこの料理をテイクアウトしてきてくれたらしい。
「あっためとくから早く入ってきな」
「やった、ありがと〜」
すごくお腹が空いてきた気がして、急いで浴室に向かった。
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ちょる(プロフ) - も。さん» はじめまして。たくさん褒めていただきこちらが嬉しくて叫び出しそうです…!ひとまずはもうひとつの作品の方を頑張りますね。感想頂きどうもありがとうございました! (2020年6月7日 21時) (レス) id: 7af395255e (このIDを非表示/違反報告)
も。(プロフ) - こんにちは!お話全て読ませて頂きました、どれも素敵なお話で胸がキュンキュンして叫び出しそうになりながら読みました……これからも更新頑張ってください!猫みたいな〜の作品の方も読ませて頂きます! (2020年6月7日 17時) (レス) id: db66c21382 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちょる | 作成日時:2020年3月1日 21時