酔っぱらいな彼とのお話(k.t) ページ23
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「重いー…ちゃんと歩いてよ」
「歩いてる〜」
「体重掛かってんだってば」
たまに外灯があるだけの暗い夜道を、大きな荷物を抱えてフラフラ歩く。
飲み会の最後、あれこれ理由をつけて押し付けられた大荷物。
最終の電車は逃してしまったし、タクシーだと深夜料金上乗せで高くついちゃうし。
しがない大学生の身には痛い出費になっちゃうもんね…。
ってわけで仕方なく、一番近い自分の家に連れ帰ることになってしまった。
「ただいま〜」
「いやいやアンタん家じゃないから」
お酒が入ってご機嫌に部屋に上がってく海青。
先輩たちもヒド過ぎる…一応私だって女性なんですけどね。
それに…誰にも言ってはないんだけれど。
ひっそりと恋心を抱いちゃったりしてるんだよね…だから今日も強く断れなかったんだけど。
先輩方はもちろん、海青にも女として見られてないことを実感しちゃうわけです。
「その辺に…ってもう座ってるね」
「おー、結構綺麗にしてんじゃーん」
何が楽しいのかずっとニヘラ〜っとしてる海青にペットボトルの水を渡して考える。
さっさと寝てしまおうと思ったものの、この狭い部屋のどこに布団敷いたらいいんだろう。
サークルのみんなで雑魚寝とかはあったけど…いざ自分の部屋に2人だけとなると…。
ちらっと海青の様子を伺っても、キョロキョロしながら相変わらず締まりなく笑ってる。
「あんまりジロジロ見ないように〜」
「おー」
…どうせ何も思っちゃいないんだろうから、ベッドの横でいっか。
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ちょる(プロフ) - も。さん» はじめまして。たくさん褒めていただきこちらが嬉しくて叫び出しそうです…!ひとまずはもうひとつの作品の方を頑張りますね。感想頂きどうもありがとうございました! (2020年6月7日 21時) (レス) id: 7af395255e (このIDを非表示/違反報告)
も。(プロフ) - こんにちは!お話全て読ませて頂きました、どれも素敵なお話で胸がキュンキュンして叫び出しそうになりながら読みました……これからも更新頑張ってください!猫みたいな〜の作品の方も読ませて頂きます! (2020年6月7日 17時) (レス) id: db66c21382 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちょる | 作成日時:2020年3月1日 21時