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・・ ページ11

部屋に戻れば、さっき吹きだしたジュースは綺麗に拭かれてた。


「悪い、ありがと」

「いいえ〜」


元の場所に座ると、テーブルを挟んで向かい側にいたAが隣に移動してきた。
ほんと真横、腕も足もくっつきそうな、ってかもうピタッとくっついちゃってるしー。

これ無意識なの…?
わざわざ距離とって座ってたのに。

Aといえば、俺の腕に手をかけて顔を覗きこんでくる。


「ねぇ翔ちゃん」

「なーに」

「キス、したことある?」


まだ続いてたんか…なんかまた鼻の奥が痛くなってきた。


「…なんでそんなこと聞くんでしょうか」

「あのね、好きな人とキスすると〜トロトロに溶けちゃうくらい気持ちいいんだって」

「んな事誰に聞いたんだよ…」

「ふふ、ないしょ」


耳元に、夢見てるかのようなAの声。
鼻の奥どころか、頭も痛くなってきたかもしんねぇ。


「Aさ…あー、あれだ。 あんま誰にでもそんなこと聞いちゃダメだぞ」

「わたしが聞きたいのは翔ちゃんだけだもん」

「そ、そっか…」


ちょっと拗ねたみたいに尖らせたプルップルの唇からは目を逸らした。


けして大きいとはいえない俺の体よりもさらに小ちゃくてコドモみたいなのに。
無防備に触れてくるとあちこち柔らかくて、肌もスベスベしてて。
シャンプーかなんか知らないけど、甘くてイイ匂いがする。

俺だったら安心と思われてるから、こうやって部屋に来る事にも何も言われない。


けど…、Aのパパさん、ごめんなさい。

俺の頭ん中は、ヨコシマなことでもういっぱいになりそうです。
あと少し、何かがどうにかなってしまったら、もうガマンできるかわかりません。

娘さんに危機管理というものをちゃんと教えて下さい…!


「…なんか頭痛くなってきたから寝るわ」

「え〜大丈夫? じゃあ今日は帰るね」

「おぅ、またな」

「うん、またあした」


残念そうな顔をしながらも、おとなしく帰ってくれた。

あぁ、妹だと言い聞かせてあとどれくらい耐えられるのか。

神様…!
健康な高校生男子には、つらすぎる試練だと思います!

・・・→←幼馴染なあの子とのお話(s.u)



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ちょる(プロフ) - も。さん» はじめまして。たくさん褒めていただきこちらが嬉しくて叫び出しそうです…!ひとまずはもうひとつの作品の方を頑張りますね。感想頂きどうもありがとうございました! (2020年6月7日 21時) (レス) id: 7af395255e (このIDを非表示/違反報告)
も。(プロフ) - こんにちは!お話全て読ませて頂きました、どれも素敵なお話で胸がキュンキュンして叫び出しそうになりながら読みました……これからも更新頑張ってください!猫みたいな〜の作品の方も読ませて頂きます! (2020年6月7日 17時) (レス) id: db66c21382 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちょる | 作成日時:2020年3月1日 21時

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