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ーーーーー赤ちゃんがいるのよ。
ひゅ、と息を飲んだのは、私か。
それとも侑李か。
｢今、8週目ってところかしら。｣
涼介の結婚祝い。
皆で涼介の家に押しかけたあの日は…2ヶ月前。
そもそも、そういう要因になることなんて、
あの一度きりしかしていない。
…相手など、分かりきっている。
涼介、だ。
A「あ、……」
言葉にならない言葉が、こぼれていく。
戻り始めていた顔色が失せ、
ガタガタと身体が震える。
ぎゅっと、抱きしめたのは自分の体。
侑李「…A、」
侑李の声が聞こえるけれど、返事が出来ない。
(涼介、…涼介！)
――なにもなかったことになんて、
できやしなかったんだ。
不意に、頭を過ぎった考え。
救いようのないバカだと、私自身も思った。
(産み、たい…。)
まだ膨らんでもいないお腹に、
そっと手を当てた。
.
終わり
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作者名：環
| 作成日時：2019年6月20日 23時
