イエスorイエス…Daiki.A… (ページ45)

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光「…で、何か用なわけ？こんな時間に。」

イライラしながら突慳貪な口調で尋ね、
遠回しに早く電話を切りたいことを訴える。

そんな俺の態度に気を悪くした様子もなく、
有岡はけろりと答えた。

大貴『家行ったらAいねーから。
誰かに攫われたかと思って。』

光「…は？」

大貴『A、光くん家にいんでしょ？』

光「…ああ、」

大貴『そんだけ！夜中にほんとごめん！
教えてくれてありがとー、』

光「ちょ、あのさ！」

このまま電話を切りそうな勢いに慌てた。

大貴『え、なにー？』

最早電話を切りたそうなのは有岡の方で、
その口調に益々焦りを覚える。

呼び止めて、何を話すつもりだ。

余計なことをすれば、
Aが傷付くことになりかねない。

今、俺が何か聞くことなんて、

光「疑ったりしねーの？」

何言ってんだ俺は。

自分の口から出てきた言葉に目を白黒させる。

大貴『え、なんで？友達ん家にいるだけっしょ？

じゃ、A、寝かせたげて。
光くんも起こしてごめんねー、じゃねー、』

それ以降こちらの応答を聞くこともせず、有岡に通話を切られ、熱を持ったスマホを静かに下ろした。

＊＊