私の推しは久々知兵助くんだが、今告白されてるのは竹谷八左ヱ門くんで…あれ〜？伍っ！【RKRN】

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いつも温厚な不破だったが
思わず鉢屋の方に向かって「どうしてくれるんだ！？」という意味を込めて声を荒げても
当の鉢屋はけろりとしていた

「なんだ…思ってたよりつまらない反応だな」

「お前なんだじゃないだろぉ〜！？
お前が変なこと言い出すからAが固まっちまったじゃないか！！」

そんな鉢屋の胸元を竹谷がグッと掴み
掴んだまま鉢屋の体を揺らして
懲らしめようとしていた中

久々知もAを心配して真向かいまで来ては

「A…！！大丈夫…！？
この指何本に見える…！？！？」

と何故かAの顔の前で３本の指を立てて
そう確認をしていた

おそらく慌てながらも本人は至って本気で言っているのだろう
でも、これに尾浜は訂正を入れる


「いや…兵助…？
多分これそういう問題じゃないから…！！」


「A…！本当に大丈夫なの！？」


未だにAの肩を揺らして
意識を戻そうとする不破の呼びかけにようやくAが帰ってきた

まだその意識ははっきりとしたものではないけれど

「ハ、ハイ…イキテマス」

「そりゃそうだろ」

Aの少々トンチンカンな回答に
鉢屋が何を言ってるんだお前はと返すわけだが
そんな鉢屋の頭目掛けて竹谷は拳を振り落とした

「いったっ？！？何するんだよ八左ヱ門！！」

鉢屋はなんで自分が殴られるのか分からず
手で頭を「あ〜痛い！」とわざとらしくアピールし
自分を殴ってきた竹谷に見せつけるが


その竹谷はAをもて遊ぶ鉢屋に対しての怒りだけではなくそれと同時に何かに怯え焦っているようにも見えた


「いいからお前は素直に謝っておけ！
じゃないと…




ほら〜！！言わんこっちゃない！！」

「俺は知らないからな！」と竹谷が逃げるように鉢屋から離れれば


鉢屋の前に現れたのは

明らかに不機嫌

明らかにご立腹の様子にもかかわらず

笑みを浮かべている不破雷蔵だ


「三郎」


鉢屋はただ自身の名前をいつものように呼ばれただけにもかかわらずいつもとは明らかに違う不破の様子に体が無意識的に反応し血が引いていく


「ら、雷蔵〜！いや…これは…なんだその…

ちょっとした冗談で…！」

「三郎」

「だからこれはだなっ…！」

「三郎」

「えっと…」

「…三郎？」


『これが最後の機会だよ』とその呼び方が物語っていた

鉢屋は自分の生存本能に基づき
すぐさま地面に顔をつけAに向かって必死に叫んだ



「悪かった！！A！！出来心だったんだっ！！」

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