私の推しは久々知兵助くんだが、今告白されてるのは竹谷八左ヱ門くんで…あれ〜？弐っ！【RKRN】

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合同実技訓練を終えた私たち五年生は
各自教室へと戻り
午後の授業も受けていたのだが
それもようやく今終えたばかりだ

あれから勘右衛門がやたら私と久々知くんを仲良くさせようと席替えを組のみんなに持ちかけて
案の定、窓際側から順番に私・久々知くん・勘右衛門という風に席替えの配置も勘右衛門の思うまま

それによって『これを機に二人も話してみたらどうだ！！』と勘右衛門が言った通りに話す機会が増えてしまったのだ


久々知くん迷惑がってないかな…？
勘右衛門のバカバカ！！
なんで急にあんなこと言い出しちゃうのよぉ〜！

まぁ…久々知くんの隣が嬉しくないわけじゃないし…
むしろ嬉しいけど！！！！
近すぎて全然授業集中できない…！！それにこの状況にも早くなれなきゃ成績が落ちてしまう…！！
そんな姿久々知くんに見せられないっ…！！
頑張らなきゃ…！！

そして、そんな風に頭を悩ませている私を困らせる状況を作った張本人は呑気そうに久々知くんを見て尋ねる

「兵助〜この後どうする？」

「俺この後火薬委員会の仕事があるんだ」

「そっかぁ…なら後でな〜」

「うん
じゃあ、また」

どうやら彼は委員会の仕事があるらしく
勘右衛門とこの後を一緒に過ごすことは難しいらしい
久々知くんは手を上げ、勘右衛門に別れを告げた後
私にも同じように別れを告げてくれる


こ、こんな日が来るなんて〜〜！！夢見たい…！！
今のこの瞬間を切り取ってブロマイドにしたい！！


彼が教室の戸を開き、教室を出ようとする
それと同じタイミングで廊下にパタパタと元気な足音が聞こえてくる


「あ！五年い組の久々知兵助先輩！
A先輩はいらっしゃいますか？」


「ん？Aさんか？Aさん
一年は組の加藤団蔵が呼んでるぞ〜？」

「えっ？」

団蔵が私を…？
同じく会計委員会の後輩である団蔵が私を呼び出すということはなにか委員会絡みの案件だろうか

そう思って教室の扉の前にいる二人の元に駆け寄り
久々知くんに「ありがとう」と言えば
久々知くんはニコッと笑って私と団蔵のために戸をさらに開き
団蔵にも別れを告げ去っていく

し、紳士か〜〜〜〜〜！！？
好き〜！！！！！

ってすぐこうなるのがいけないんだ…
早く慣れなきゃ…抑えなきゃ…！

久々知くんの綺麗な後ろ姿を見送ってから団蔵に「どうしたの？」と聞けば
団蔵は両手をぐっと握り上目遣いで私を見てくる

「先輩…！お願いがあるんです！
一年は組の教室に来ていただけませんか？」

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